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2026年06月16日
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本当の事を話せずに、ただ
2009年11月21日
走った。走った。走った。
木の間を縫って、できるだけ遠くに、なるべく、早く。
そうしたら、俺の手をぎゅっと握って、必死に俺の後ろを走っていたシャーリィが転んだ。
シャーリィは無言で涙目になりながら、頑張ってその場に立とうとしていたけど、すぐに崩れ落ちる。
足が震えていてうまく立てないのだろう。あたりまえだ、さっきまで、たくさんのヴァーツラフ軍の奴らに囲まれていたんだ。心細かっただろう、それに今は、ステラだっていない。
俺は聞いた。「大丈夫か?」と。
シャーリィは答えた。
「お兄ちゃん……お姉ちゃんは……どこにいるの…?」
しゃくりあげながら、シャーリィは手で顔を覆う。
ああ、ごめんなシャーリィ、俺のせいなんだ。俺のせいで村が襲われて、ステラや、シャーリィまでもを巻き込んで―――
なんて言う勇気、俺にはなかった。言ったら、シャーリィは確実に俺を軽蔑するだろう。
言わない、言ってはいけない。だってこれは、ステラとの約束だから―――
ステラは俺が爪術士でありることに気付いていた。でも、それをわかっていながらも、俺にシャーリィを託してくれたんだ。
俺の本当の目的は、シャーリィを誘拐することだったのに。ステラになら、いつか話そうと思っていたけど、やっぱり俺は話せなかった。怖かったんだ。軽蔑されるかもしれないって。
俺は、償わなければならない。自分が起こしたことが、どんなに大きいことか。犠牲にしてしまった。仲良くしてくれた人々や、愛していた人を。俺がステラのためにしてやれることは、シャーリィを、守ることだから。
俺は手を差し出してシャーリィの小さい手をぎゅっと握った。
「シャーリィ、頑張れ。、立ち止まっちゃ駄目だ。走らなきゃ、追いつかれるんだ。」
シャーリィはぼろぼろと涙を零しながらも、こくりと頷く。今度は、シャーリィに気を使って、できるだけ早く、しかしシャーリィが無理しない程度に走った。
ステラは、後から来る。絶対に追い付いてくる。俺たちは逃げなきゃ、ステラに会えないんだ。ステラの名前を出すと、シャーリィの足取りが少しばかり軽くなることに気付いたから、シャーリィが疲れて座り込んでしまったら、ステラに会えなくなると、最低な言葉を使っていた。
ステラ、シャーリィ、ごめん。俺のせいで、お前たちの平穏な生活を崩してしまった。全部全部全部、俺のせいなんだ。
それなのに、ステラは許してくれた。一番大切なものを、俺に託してくれた。
シャーリィは、俺について来てくれた。何も言わず、ただひたすらについて来てくれた。
それなのに、俺は――――
俺は返しきれないほどの愛を、あの姉妹から貰っていたのに。
俺は、最初から裏切っていた。
俺は、嘘をつきすぎたんだ。
――――――――
セネステでセネシャリ。ステラの一番大切なものはシャーリィだと俺は信じてる。
木の間を縫って、できるだけ遠くに、なるべく、早く。
そうしたら、俺の手をぎゅっと握って、必死に俺の後ろを走っていたシャーリィが転んだ。
シャーリィは無言で涙目になりながら、頑張ってその場に立とうとしていたけど、すぐに崩れ落ちる。
足が震えていてうまく立てないのだろう。あたりまえだ、さっきまで、たくさんのヴァーツラフ軍の奴らに囲まれていたんだ。心細かっただろう、それに今は、ステラだっていない。
俺は聞いた。「大丈夫か?」と。
シャーリィは答えた。
「お兄ちゃん……お姉ちゃんは……どこにいるの…?」
しゃくりあげながら、シャーリィは手で顔を覆う。
ああ、ごめんなシャーリィ、俺のせいなんだ。俺のせいで村が襲われて、ステラや、シャーリィまでもを巻き込んで―――
なんて言う勇気、俺にはなかった。言ったら、シャーリィは確実に俺を軽蔑するだろう。
言わない、言ってはいけない。だってこれは、ステラとの約束だから―――
ステラは俺が爪術士でありることに気付いていた。でも、それをわかっていながらも、俺にシャーリィを託してくれたんだ。
俺の本当の目的は、シャーリィを誘拐することだったのに。ステラになら、いつか話そうと思っていたけど、やっぱり俺は話せなかった。怖かったんだ。軽蔑されるかもしれないって。
俺は、償わなければならない。自分が起こしたことが、どんなに大きいことか。犠牲にしてしまった。仲良くしてくれた人々や、愛していた人を。俺がステラのためにしてやれることは、シャーリィを、守ることだから。
俺は手を差し出してシャーリィの小さい手をぎゅっと握った。
「シャーリィ、頑張れ。、立ち止まっちゃ駄目だ。走らなきゃ、追いつかれるんだ。」
シャーリィはぼろぼろと涙を零しながらも、こくりと頷く。今度は、シャーリィに気を使って、できるだけ早く、しかしシャーリィが無理しない程度に走った。
ステラは、後から来る。絶対に追い付いてくる。俺たちは逃げなきゃ、ステラに会えないんだ。ステラの名前を出すと、シャーリィの足取りが少しばかり軽くなることに気付いたから、シャーリィが疲れて座り込んでしまったら、ステラに会えなくなると、最低な言葉を使っていた。
ステラ、シャーリィ、ごめん。俺のせいで、お前たちの平穏な生活を崩してしまった。全部全部全部、俺のせいなんだ。
それなのに、ステラは許してくれた。一番大切なものを、俺に託してくれた。
シャーリィは、俺について来てくれた。何も言わず、ただひたすらについて来てくれた。
それなのに、俺は――――
俺は返しきれないほどの愛を、あの姉妹から貰っていたのに。
俺は、最初から裏切っていた。
俺は、嘘をつきすぎたんだ。
――――――――
セネステでセネシャリ。ステラの一番大切なものはシャーリィだと俺は信じてる。
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待ち人来たり。
2009年11月19日
待ち合わせ場所は、学生時代によくあいつと帰り道に寄っていたアイス屋の近く。大きな木が、一つだけぽつりと立っている。俺たちは、そのアイス屋のアイスを、その大きい木の陰に座りながら食べることがしょっちゅうだった。暑い日でも、寒い日でも。食べたくなったら、いつだって。
懐かしい。もうそのアイス屋は無くなっているかもしれないが、そう考えていると無性に食べたくなるものだ。それが、どんなに寒い日だとしても。
何年か前とちっとも変らず、あの大きい木はどっしりと毎日突っ立っている。少しくらい成長しているのだろうか。俺にはちっともわからない。
意外にも、あのアイス屋はまだあった。カウンターに立っている人間の顔は知らないが、確実にあのアイス屋だ。あいつを待ってる間に食っておこうか。きっとあいつはまだまだこないからな。なんてったって、やはり四十分も早く着いてしまったからだ。ああ、俺の馬鹿。
ということで、俺はアイスを買った。昔の味とは微妙に違ったが、あの甘さは健在で嬉しい。あいつからは「甘すぎないか?」と評価されたが、俺からすれば百点満点以上の評価だ。この甘さが癖になる。
昔のように、木の陰に座って食べる。見える景色は、昔と一緒。何も変わっちゃいないんだなぁと改めて実感している自分がいた。俺は、変わったのだろうか。
自業自得とは正にこの事だ。アイスを持っていた手が悴んでしょうがない上、体全体が冷え始めている。ああもう、アイスなんて食うんじゃなかった……とは思わない。美味かったからだ。
とりあえず膝を抱えて寒さをしのぐことにする。くそ、あいつはまだ来ないのか。
顔が冷たい。やはりマフラーを持ってくるんだった。コートだけではしのげない寒さがある。
そんな事を考えている時、膝に顔をうずめた俺の首の後ろら辺に、ふわりとした感触が降ってきた。少しビビって顔をあげたら、そこには。
「…ユーリ、君、大丈夫か?」
顔が青白いよ、と、自分の首に巻いていたマフラーを俺の首に巻いたのは、待ち焦がれていた幼馴染の顔。
そいつは割と完全防備で、コートにマフラー、手袋にともう冬支度かよって感じだった。まぁ、実質もう十一月だからなぁ。まぁ、マフラーは今俺にやったからコートと手袋だけなんだけど。
あいつの温かそうな金色の髪に手を伸ばして、掴んでわしゃわしゃと掻き回してみる。何をするんだ、と、困ったような嬉しいような、そんな表情で笑っていた。あぁ、懐かしい。
「……おせぇよ。」
「遅いって、まだ待ち合わせ時間より二十分早いよ。君が早かっただけだろ。」
「……良いだろ別に。早く来たって。」
「うん、そうだね。僕も、君に会いたかったから二十分も早く来たんだし。」
「俺だって四十分早く来た。」
「早く来すぎだよ。」
くすくすと笑う幼馴染の顔に、今までにないほどの安心を感じた。
俺とフレンは立ち上がって、するとフレンは例のアイス屋に目線を移した。
「あ、まだあったんだね。」
「だな。あの甘さはまだまだご健在みたいだぜ。」
あれは甘すぎだったなぁ、と苦笑しながら呟きつつ、「久しぶりに食べてくるよ。」と言ったから、俺も付き合うことにする。さっき食べたけど。もう一個食べたくなった。
久しぶりにお前の隣で食うアイスは、さっきとは比べ物にならないと思うから。
マフラーもあるから、きっともう寒くない。
隣には、フレンだっている。
久しぶりにお前と会って、俺の中は満たされた気がした。
――――――――
前回の続き。ユリフレ風味の心意気はユリフレユリ。
懐かしい。もうそのアイス屋は無くなっているかもしれないが、そう考えていると無性に食べたくなるものだ。それが、どんなに寒い日だとしても。
何年か前とちっとも変らず、あの大きい木はどっしりと毎日突っ立っている。少しくらい成長しているのだろうか。俺にはちっともわからない。
意外にも、あのアイス屋はまだあった。カウンターに立っている人間の顔は知らないが、確実にあのアイス屋だ。あいつを待ってる間に食っておこうか。きっとあいつはまだまだこないからな。なんてったって、やはり四十分も早く着いてしまったからだ。ああ、俺の馬鹿。
ということで、俺はアイスを買った。昔の味とは微妙に違ったが、あの甘さは健在で嬉しい。あいつからは「甘すぎないか?」と評価されたが、俺からすれば百点満点以上の評価だ。この甘さが癖になる。
昔のように、木の陰に座って食べる。見える景色は、昔と一緒。何も変わっちゃいないんだなぁと改めて実感している自分がいた。俺は、変わったのだろうか。
自業自得とは正にこの事だ。アイスを持っていた手が悴んでしょうがない上、体全体が冷え始めている。ああもう、アイスなんて食うんじゃなかった……とは思わない。美味かったからだ。
とりあえず膝を抱えて寒さをしのぐことにする。くそ、あいつはまだ来ないのか。
顔が冷たい。やはりマフラーを持ってくるんだった。コートだけではしのげない寒さがある。
そんな事を考えている時、膝に顔をうずめた俺の首の後ろら辺に、ふわりとした感触が降ってきた。少しビビって顔をあげたら、そこには。
「…ユーリ、君、大丈夫か?」
顔が青白いよ、と、自分の首に巻いていたマフラーを俺の首に巻いたのは、待ち焦がれていた幼馴染の顔。
そいつは割と完全防備で、コートにマフラー、手袋にともう冬支度かよって感じだった。まぁ、実質もう十一月だからなぁ。まぁ、マフラーは今俺にやったからコートと手袋だけなんだけど。
あいつの温かそうな金色の髪に手を伸ばして、掴んでわしゃわしゃと掻き回してみる。何をするんだ、と、困ったような嬉しいような、そんな表情で笑っていた。あぁ、懐かしい。
「……おせぇよ。」
「遅いって、まだ待ち合わせ時間より二十分早いよ。君が早かっただけだろ。」
「……良いだろ別に。早く来たって。」
「うん、そうだね。僕も、君に会いたかったから二十分も早く来たんだし。」
「俺だって四十分早く来た。」
「早く来すぎだよ。」
くすくすと笑う幼馴染の顔に、今までにないほどの安心を感じた。
俺とフレンは立ち上がって、するとフレンは例のアイス屋に目線を移した。
「あ、まだあったんだね。」
「だな。あの甘さはまだまだご健在みたいだぜ。」
あれは甘すぎだったなぁ、と苦笑しながら呟きつつ、「久しぶりに食べてくるよ。」と言ったから、俺も付き合うことにする。さっき食べたけど。もう一個食べたくなった。
久しぶりにお前の隣で食うアイスは、さっきとは比べ物にならないと思うから。
マフラーもあるから、きっともう寒くない。
隣には、フレンだっている。
久しぶりにお前と会って、俺の中は満たされた気がした。
――――――――
前回の続き。ユリフレ風味の心意気はユリフレユリ。
待ち人来たる。
2009年11月15日
住んでるアパートで昼食を作ろうと意気込んで台所に立った瞬間、俺の耳には自分の携帯の着信音が入り込んできた。なんの捻りも無い、ピリリピリリという音が、何もない部屋に響き渡る。
せっかくやる気が出てきたのに、何処のどいつだと心の中では悪態をついていたけど、携帯には『フレン・シーフォ』という、幼馴染で親友の名前。おっさん辺りだったら着信拒否にしてやるところだ。
この名前を見るのも久しぶりだ。あいつは今頃何をやっているのだろう。昔はしょっちゅう一緒に居たけど、今は「忙しい」ということで、しばらく会っていないどころか連絡もしていないことが多い。俺からの電話で、あいつの邪魔をしたくなかったと言えば良く聞こえるだろう。
ボタンを押して、電話に出る。幼馴染の、聞き慣れた、と言ってもすごく懐かしく感じる声が聞こえてきた。この柔らかくて甘い感じの声が、妙に安心する。
少しの間、久しぶりとか元気だったかとか他愛も無い会話をした後、用件を聞く。すると、あいつは少し言葉を濁した後、俺のこの後の予定を聞いてきた。特に無くて暇だということを伝えると、あいつは言った。
午後から会えないか、と。
もちろん俺は良かったのだが、そっちは大丈夫なのかと少し心配になる。なにしろ、俺に三週間ぐらい連絡を寄こさなかったということは、それほど仕事が忙しい以外に理由が浮かんでこない。
了解すると、あいつは嬉しそうな声で、良かったと言った。それからは待ち合わせ場所と時間を確認してから、じゃあ後でと電話を切った。
あいつから俺を誘うなんて割と珍しい。何だか不思議な感じだ。嬉しくない訳じゃない、寧ろ嬉しい。
さっさと昼食を作って、さっさと準備をしよう。そう意気込んだ結果、約束の時間よりも一時間早く準備を済ませてしまった。どんだけ浮かれてるんだ、自分。
いや、多分待ち合わせ場所に着くまでにそれくらいかかる。そんな言葉を暗示のように頭に響かせながら、俺は一時間早く自分の部屋を出た。
外は寒くて、部屋とは全くと言っていいほど温度が違いすぎた。
息を吐くと、白くなって消えた。もう十一月だもんなぁと心の中で呟く。
マフラーとかやった方がいいのかもと考えたが、今更部屋に戻るのも面倒だから、俺はそのままアパートの階段を下りた。
――――――――
微妙な現代パロ。ユーリはアパート暮らし。多分コンビニとかでアルバイト。
多分ユーリとフレンは二日に一回は絶対に連絡取ってます。相思相愛ですから。
続く……かな?
せっかくやる気が出てきたのに、何処のどいつだと心の中では悪態をついていたけど、携帯には『フレン・シーフォ』という、幼馴染で親友の名前。おっさん辺りだったら着信拒否にしてやるところだ。
この名前を見るのも久しぶりだ。あいつは今頃何をやっているのだろう。昔はしょっちゅう一緒に居たけど、今は「忙しい」ということで、しばらく会っていないどころか連絡もしていないことが多い。俺からの電話で、あいつの邪魔をしたくなかったと言えば良く聞こえるだろう。
ボタンを押して、電話に出る。幼馴染の、聞き慣れた、と言ってもすごく懐かしく感じる声が聞こえてきた。この柔らかくて甘い感じの声が、妙に安心する。
少しの間、久しぶりとか元気だったかとか他愛も無い会話をした後、用件を聞く。すると、あいつは少し言葉を濁した後、俺のこの後の予定を聞いてきた。特に無くて暇だということを伝えると、あいつは言った。
午後から会えないか、と。
もちろん俺は良かったのだが、そっちは大丈夫なのかと少し心配になる。なにしろ、俺に三週間ぐらい連絡を寄こさなかったということは、それほど仕事が忙しい以外に理由が浮かんでこない。
了解すると、あいつは嬉しそうな声で、良かったと言った。それからは待ち合わせ場所と時間を確認してから、じゃあ後でと電話を切った。
あいつから俺を誘うなんて割と珍しい。何だか不思議な感じだ。嬉しくない訳じゃない、寧ろ嬉しい。
さっさと昼食を作って、さっさと準備をしよう。そう意気込んだ結果、約束の時間よりも一時間早く準備を済ませてしまった。どんだけ浮かれてるんだ、自分。
いや、多分待ち合わせ場所に着くまでにそれくらいかかる。そんな言葉を暗示のように頭に響かせながら、俺は一時間早く自分の部屋を出た。
外は寒くて、部屋とは全くと言っていいほど温度が違いすぎた。
息を吐くと、白くなって消えた。もう十一月だもんなぁと心の中で呟く。
マフラーとかやった方がいいのかもと考えたが、今更部屋に戻るのも面倒だから、俺はそのままアパートの階段を下りた。
――――――――
微妙な現代パロ。ユーリはアパート暮らし。多分コンビニとかでアルバイト。
多分ユーリとフレンは二日に一回は絶対に連絡取ってます。相思相愛ですから。
続く……かな?
想いごと
2009年11月14日
おどおどしていて、言いたいことを言わず、内気で、人の顔色を伺いながら会話をして、大声を出しただけですぐにビビり、かといって、話しかけなければ怒っていると思われてしゅんとさせる。
いちいち扱いが難しすぎる。
しかし、いやに素直な時もある。会話は基本的にあいつからしてくるし、返事を返せば嬉しそうに答える。犬のような性格だ。
しまいには、俺が好きだと言ったモノを「じゃあ、僕も好きになります!」という始末。無理に会話を会わせているようには見えないが、こいつ自身の意志が全く感じられない。俺に嫌われないように配慮しているのかどうかは分からないが、そう言うのは好きじゃない。
と言ったら、またあいつはしゅんと沈む。
あぁ、面倒くさい。なんだこいつの異常な面倒くささは。
そんな沈んだ表情を見せられると、こっちが何か相当悪いことをしたような気分に陥る。いっそのこと、こいつと一緒にいなければどんなに楽だろうか。
しかし、放ってはおけない。俺の本能がそう言っているからだ。勝手に体が動いたり、勝手に口が開いたりすると言ってもいい。俺じゃない、俺の体だ。
それはただ単に、こいつの姿形があいつに似ているからか。
それとも、俺がこいつに過保護意識を持っているという低い可能性か。
別に、どっちでもいいと思った。
協力してくれるのなら、協力してもらおう。利用できるのなら、使っておいた方がいい。
俺は本当はこんなことを考えている人間なのに。
あいつを『利用するだけ』の存在としてみることが、俺にはどうしてもできない。あの懐かしい顔がいるだけで、俺は救われているような気がするから。同じ顔なだけの赤の他人でも、同じ顔なだけで、あいつの存在がまだこの世界から消えていない気がして。
俺は大丈夫、全てを終わらせるために、お前のために全力を尽くす。
ここに居るのは『お前』じゃなくて『あいつ』。それだけは分かっているつもりだ。だから俺はあいつの存在を否定するつもりはない。お前の顔に似ているからという理由で親切にしてみるのは、単なる俺のエゴだけど、それくらいなら許されると思ってるんだ。
いつか、願いが叶うその日までなら。
――――――――
最近再びラタ熱が密かに灯っています。リヒターの独白?こっそりリヒエミ…^^
『あいつ』はエミルで『お前』はアステルです。てかこの話はリヒ→アスですね。リヒアスも好きです。
いちいち扱いが難しすぎる。
しかし、いやに素直な時もある。会話は基本的にあいつからしてくるし、返事を返せば嬉しそうに答える。犬のような性格だ。
しまいには、俺が好きだと言ったモノを「じゃあ、僕も好きになります!」という始末。無理に会話を会わせているようには見えないが、こいつ自身の意志が全く感じられない。俺に嫌われないように配慮しているのかどうかは分からないが、そう言うのは好きじゃない。
と言ったら、またあいつはしゅんと沈む。
あぁ、面倒くさい。なんだこいつの異常な面倒くささは。
そんな沈んだ表情を見せられると、こっちが何か相当悪いことをしたような気分に陥る。いっそのこと、こいつと一緒にいなければどんなに楽だろうか。
しかし、放ってはおけない。俺の本能がそう言っているからだ。勝手に体が動いたり、勝手に口が開いたりすると言ってもいい。俺じゃない、俺の体だ。
それはただ単に、こいつの姿形があいつに似ているからか。
それとも、俺がこいつに過保護意識を持っているという低い可能性か。
別に、どっちでもいいと思った。
協力してくれるのなら、協力してもらおう。利用できるのなら、使っておいた方がいい。
俺は本当はこんなことを考えている人間なのに。
あいつを『利用するだけ』の存在としてみることが、俺にはどうしてもできない。あの懐かしい顔がいるだけで、俺は救われているような気がするから。同じ顔なだけの赤の他人でも、同じ顔なだけで、あいつの存在がまだこの世界から消えていない気がして。
俺は大丈夫、全てを終わらせるために、お前のために全力を尽くす。
ここに居るのは『お前』じゃなくて『あいつ』。それだけは分かっているつもりだ。だから俺はあいつの存在を否定するつもりはない。お前の顔に似ているからという理由で親切にしてみるのは、単なる俺のエゴだけど、それくらいなら許されると思ってるんだ。
いつか、願いが叶うその日までなら。
――――――――
最近再びラタ熱が密かに灯っています。リヒターの独白?こっそりリヒエミ…^^
『あいつ』はエミルで『お前』はアステルです。てかこの話はリヒ→アスですね。リヒアスも好きです。
私の気持ち
2009年11月13日
私は、お兄ちゃんが好き。
それと同じように、私のお姉ちゃんも、お兄ちゃんのことが好き。
…そして、お兄ちゃんはお姉ちゃんのことが好き。
薄々は感づいていた。
お兄ちゃんは、お姉ちゃんに惹かれているってこと。
私が入り込める隙間なんて無いんだってこと。
…それでも、いつか私に振り向いてくれるんじゃないかって、絶対に叶うはずがない望みを胸に持ちながら、私だって精一杯頑張った。
でも結局は、私は駄目。なにもかも。
メルネスにはなれないし、水の民のみんなを救うことはできないし、テルクェスは出せなくなっちゃったし、水の民の癖に海には嫌われちゃったし、何もできないし、足手纏いだし。
その点、お姉ちゃんはどうだろう。
優しいし、包容力はあるし、キレイだし、私よりもメルネスの資質があるし、私よりもずっとずっと強いし、熱を出した私のために危険な外に行ってくれて、私を守るために戦ってくれて―――
お兄ちゃんを、心の中でずっと想ってて、ずっと守っていて。
ああ、私って本当に何もできない。何もできない私が此処にいて、何でも出来るお姉ちゃんがいないなんて、おかしいよ。お姉ちゃんは、お兄ちゃんからの水舞の儀式の誘いを、ずっと待っていたんだよね?幸せになる筈だったお姉ちゃんが、どうして?どうして死んじゃったの?
フェニモールは私を元気付けてくれた。それで、少なからず勇気をもらったんだ。
お姉ちゃんの分まで、私が幸せになるんだ、って。
拒絶された。全てを、伝える前に。
どうしてか?お兄ちゃんは、お姉ちゃんのことを忘れていなかったから。
そうだよね。お姉ちゃんの分まで私が幸せになるなんて、図々しいにも程があるよね?死んでしまったお姉ちゃんを差し置いて、私だけが幸せになるなんて、許されない事なんだよね…?
うん、わかってるよ。お兄ちゃんは、お姉ちゃんの傍にいてあげてね。
私は、水の民のメルネスとして、みんなを幸せにしたい。お姉ちゃんも、それを望んでいるから。
もちろん、お兄ちゃんの幸せも―――
お兄ちゃんには言って無かったけどね、私今度、もう一回託宣の儀式に挑戦するの。
次こそ、メルネスになってみせるよ。みんなの期待に、答えて見せるから。
なかなか会えないとは思うけど、私は元気にやるから。
けど、今は泣いたっていいよね。私はまだ、フェニモールの言う「普通の女の子」だから…。
お兄ちゃん、ごめんね。ありがとう。さよなら。
――――――――
最近こういうダークな雰囲気の文を書くのが好きです。独白みたいな。
メインシナリオでのシャーリィが託宣の儀式を行う前だと思ってくれれば。
これの後に、前に書いたセネルの独白に続けばいいなぁと思いつつ。
それと同じように、私のお姉ちゃんも、お兄ちゃんのことが好き。
…そして、お兄ちゃんはお姉ちゃんのことが好き。
薄々は感づいていた。
お兄ちゃんは、お姉ちゃんに惹かれているってこと。
私が入り込める隙間なんて無いんだってこと。
…それでも、いつか私に振り向いてくれるんじゃないかって、絶対に叶うはずがない望みを胸に持ちながら、私だって精一杯頑張った。
でも結局は、私は駄目。なにもかも。
メルネスにはなれないし、水の民のみんなを救うことはできないし、テルクェスは出せなくなっちゃったし、水の民の癖に海には嫌われちゃったし、何もできないし、足手纏いだし。
その点、お姉ちゃんはどうだろう。
優しいし、包容力はあるし、キレイだし、私よりもメルネスの資質があるし、私よりもずっとずっと強いし、熱を出した私のために危険な外に行ってくれて、私を守るために戦ってくれて―――
お兄ちゃんを、心の中でずっと想ってて、ずっと守っていて。
ああ、私って本当に何もできない。何もできない私が此処にいて、何でも出来るお姉ちゃんがいないなんて、おかしいよ。お姉ちゃんは、お兄ちゃんからの水舞の儀式の誘いを、ずっと待っていたんだよね?幸せになる筈だったお姉ちゃんが、どうして?どうして死んじゃったの?
フェニモールは私を元気付けてくれた。それで、少なからず勇気をもらったんだ。
お姉ちゃんの分まで、私が幸せになるんだ、って。
拒絶された。全てを、伝える前に。
どうしてか?お兄ちゃんは、お姉ちゃんのことを忘れていなかったから。
そうだよね。お姉ちゃんの分まで私が幸せになるなんて、図々しいにも程があるよね?死んでしまったお姉ちゃんを差し置いて、私だけが幸せになるなんて、許されない事なんだよね…?
うん、わかってるよ。お兄ちゃんは、お姉ちゃんの傍にいてあげてね。
私は、水の民のメルネスとして、みんなを幸せにしたい。お姉ちゃんも、それを望んでいるから。
もちろん、お兄ちゃんの幸せも―――
お兄ちゃんには言って無かったけどね、私今度、もう一回託宣の儀式に挑戦するの。
次こそ、メルネスになってみせるよ。みんなの期待に、答えて見せるから。
なかなか会えないとは思うけど、私は元気にやるから。
けど、今は泣いたっていいよね。私はまだ、フェニモールの言う「普通の女の子」だから…。
お兄ちゃん、ごめんね。ありがとう。さよなら。
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最近こういうダークな雰囲気の文を書くのが好きです。独白みたいな。
メインシナリオでのシャーリィが託宣の儀式を行う前だと思ってくれれば。
これの後に、前に書いたセネルの独白に続けばいいなぁと思いつつ。