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自転車
下の名前で呼んでください 2
翔「どしたのアニキ」
十「翔にー、明日香に、剣山、吹雪さんだろ」
明「?なにかあった?」
十「んー、万丈目と三沢って下の名前で呼ばないよなーと思って」
剣「んー?そういやそうザウルス」
万「ふん、またどうでもいいことを……」
十「どうでもよくねーよ!友達なんだから、もっと慣れ親しんだ感じで呼びたいだろー」
万「誰がお前の友達だと?!いつ俺が友達になったんだ!」
三(また素直じゃないなぁ)
十「何でもいいけど、オレ一回呼んでみたい!二人の下の名前!」
明「呼べばいいじゃない」
翔「そっすよ。許可を取る必要も別に無いし」
十「だって下の名前わかんねーもん。教えてくれよ二人ともー」
三「俺は別に構わないが…俺は『大地』だな」
十「大地!うっわなんだか新鮮で楽しいなぁ!」
剣「大地先輩!うおおほんとドン!なんだかちょっと恥ずかしいザウルス!」
三「はは、俺も名字で呼ばれ慣れてるから、少し照れるな」
十「な!な!やっぱ名字と名前じゃ全然違うんだぜ!万丈目も教えろよー」
万(なんだか教えるのが癪だ……)
明「いいじゃない万丈目君。名前くらい」
万「むぐッ…………!……………オレは、『準』」
十「準!準準準!」
万「何回も呼ぶなッ!!」
明「準くん」
万「一生呼び続けてください」
翔「この態度の変わりよう!」
三「流石としか言えないな…」
十「翔に、明日香に、剣山、吹雪さん、大地に準!」
万「あ゛ーーーーこそばゆい!!むずむずする!やっぱり名前で呼ぶな名字で呼べっ!!」
三「ああ……やっぱり慣れないな。名字で慣れてしまっているからだろうな。」
十「そうかー?じゃあしょうがないかー」
翔「意外にあっさり…」
十「あれ?そういやー剣山も翔の名前呼んだこと無いんじゃないか?」
明「そういえば、いつも『丸藤先輩』だものね」
剣「う、いや、オレは良いんだドン!先輩に対する敬意を払っての…」
翔「そういうのは態度に出しなよ」
明「私のことは『明日香先輩』って呼ぶじゃない」
万「…翔は意外と厳しいな」
三「俺のことも呼べたんだし、大丈夫だろう?」
剣「いやいやいや、そこは敢えての」
万「何でそこで躊躇う必要がある!」
剣「そういう万丈目先輩だって、明日香先輩のこと名前で呼べてないザウルス!人のこと言えないドン!」
十「そーいや、そうだな。お前明日香のファンなのに何で呼ばないんだ?」
三「ここは一発思い切って呼んでみてはどうだ」
翔「ここで呼べなきゃただのヘタレっすよ。」
万「何でお前は所々冷たい発言を吐くんだ…!」
明「万丈目君が私を名前で呼ぶのなら、私も貴方のこと名前で呼ぶわよ」
万「え゛っ!!」
剣「おおーっとこれは悩みどころザウルス」
万「……………あ、…………あす…す…、……………む」
十「む?」
万「無理だああああぁぁぁぁ――――――――っっ!!!!」
剣「逃げた?!万丈目先輩待つドン!何処行くザウルスー?!」
三「そんなに恥ずかしかったのかあいつは……」
十「下の名前で呼ぶことがか?普通のことなのに、何で照れたりするんだ?な、明日香?」
翔(きっと万丈目君の複雑な思いを、アニキが理解することはないんだろうな)
――――――――
前のGXバージョン。準はともかく大地は和希くらいしか呼んでなかったような
それよりも時間軸いつだこれ
絶望の底
(じゅうだい、)
小さく聞こえた自分を呼ぶ声に、ゆっくりと後ろを振り向く。
しかしそれと同時に、目の前にあった一枚の鏡がパリンと割れた。
粉々に崩れていく鏡だったものを無機質な目でじっと見つめる。
その鏡が割れたことで、先程まで聞こえていた声は届かなくなった。
(またひとり、いなくなってしまった)
感情を全く持たない瞳でガラスの破片を追っていると、一瞬だけ、ガラスの奥で赤く光が輝いた。
けど、それも見えたか見えないかのほんの一瞬の出来事で、その一瞬を十代は見逃した。
その赤い光が、消えゆく最後の最後にもう一度「十代」と叫んだ事さえも。
(またひとり、ころしてしまった)
なにも考えたくない。
なにも考えたくない。
なにも考えたくない。
なにも考えたくないと思っているのに、考えることさえままならない今の自分に絶望した。
今自分がしている事にも。
目の前で消えて行った仲間のことも。
そして今消えてしまった仲間のことも。
これから自分が消してしまうであろう、人々のことも。
(おれが、やったんだよな)
今では一番心が遠く離れてしまった、まだこの世界で生き残っている仲間の言葉が思い出される。
突き刺さって突き刺さって、胸を貫かれた言葉。
違う、オレはこんな犠牲を望んでいた訳じゃない。
オレは、助けたかっただけなのに。
オレが、みんなを巻き込んでしまった。
どうして、なんで、何処で間違えた
こんなはずじゃあ、
(おれがわるいんだ、おれが、ぜんぶぜんぶぜんぶぜんぶ)
叫びたいような、怒鳴りたいような、泣きたいような、喚きたいような、
そんな感情だけが奥で燃えていて、それでも彼の瞳は感情を持たぬままに動かない。
虚ろな目で見つめているのはなにもない闇。
彼を取り巻いている空間は、なにもない闇。
彼の心に潜むものも、真っ暗な、真っ暗な闇。
昔は闇の中に居たら息が詰まって苦しかった記憶があるが、今はその深い深い闇が、全てを覆い隠しているようでとても心地が良かった。
息をすることも忘れたかのように、十代はぴくりとも動かない。
絶望の底まで落とされた彼の眼に、再び光が灯される事は永遠に無いのだろうか。
――――――――
厨二臭い文章を書いてみたかった。え、いつも書いてるって?
はつこいというものは さん
一人は帝王とまで呼ばれた天才で、もう一人はその天才の友人で、同じく天才と呼ばれる人物だった。
帝王の彼は、向かい合っている友人を見ずに、ただ俯いているだけ。
そしてその友人は、自身のぴょこぴょこと跳ねている緑色の癖っ毛を指でくるくると弄っていた。
「……藤原」
「なに?丸藤」
漸く小さな声が発せられ、癖っ毛の友人は短く返事をして彼の言葉を待つ。
「お前、恋をした事はあるか」
「………へぇ。珍しいね」
丸藤がそんな事を言うなんて、少しからかいを含んだ声でそう言われたが、当の亮は全く気にしていない。
ただ、黙って藤原の返答を待っていた。
冗談ではなく本気なんだ、と気付くのに時間はかからなく、藤原は目の前にある氷入りのグラスを見つめながら、「あるよ」と答えた。
「人生には一回ぐらいあるだろ?あの子を見てると胸が高鳴るとか、特定の人間の事ばかりを考えてるとか。」
「……無いから困っているんだ。」
「え、丸藤は今恋してるの?」
ついつい出てしまった一言に、藤原が興味を示す。しまったと思った時にはもう遅く、まあもともと相談するつもりだったから話をしようと誘ったのだが、いざ話すとなると何を話していいのかまったくわからない。
「恋、というのは、具体的にどんなものなんだろう。」
「そこから始まるの?初歩の初歩じゃないか。」
「………はっきり言って、恋なんてした事が無い。」
「それはすごいね。今までどんな知識で生きてきたのか気になるところだ。」
じゃあ、今丸藤が体験してる恋ってどんな感じ?
藤原にそう問われて、亮は返答に困った。どんなものと言われても、言葉では言い表せないこともある。
「その人物を見ると安心する」「何だか胸の中がもやもやする」「一緒に居て楽しい」そんな簡単な表現しか出てこない。
「十分だよ。しっかり恋してるじゃん。」
笑う藤原に対し、言ってもいいのかと不安な気持ちになる。
自身の、想い人の名を。
「それで、誰なの?その丸藤に好きになってもらった幸せちゃんは。」
「…………藤原。」
「なに?」
「………男が男に恋をする、というのは………、おかしい事なんだろうな。」
「――――………」
そう告げた亮の顔を、藤原が凝視する。見られているというのはあまり居心地が良いものではなく、だからと言って逃げ出すというのも今更だ。
黙って俯いている亮に対し、藤原がぽつりと呟いた。
「俺も好きだよ」
「……?」
「丸藤が抱いている感情とはちょっと違うけど、友人として、俺は……吹雪がすごく、すごくすごく大好きだ。」
君の、吹雪に対する想いに負けないくらいに。先程までとは打って変わって、からかいや冗談などは一切含まない、亮でさえも聞いた事のないような藤原の低い声。
「吹雪に対する思いは同じだから、俺は君の想いを否定しないよ。でも、丸藤はもっと吹雪を見るべきだ。」
「…何」
「あいつの行動も言動も、俺は見ていてすぐに気付いたよ。」
悔しいほどに。藤原は目の前のグラスに入った水を一気に飲み干し、口の中に共に入ってきた氷をがりがりと音を立てて噛み砕く。驚いた様子の亮に向かって、グラスに刺さっていたストローを突き付けた。
普段からは想像もつかない友人の姿に、亮は若干困惑していた。
それでも、彼の瞳は至極真面目で、何も言うことができない。
「俺は吹雪の幸せを願ってるんだ。それ以外別にいらない。もしも丸藤が吹雪を泣かすような事があったら、例え友達でも、絶対に許さないからな」
彼はグラスを持ち上げて、「水入れ直してくるよ。」といつもの優しげな面持ちで席を立った。
一人になった空間で、俯いたまま藤原の言葉を一つ一つゆっくりと思いだす。
もっと吹雪を見ていれば、気付く事があるのか。それで俺のこのもやもやは解消されるのか。いや、解消される日などこないだろう。何故かといえば、俺が恋をしてしまったのが男だからだ。彼が自分の気持ちに応えてくれるなど、万一にもあり得ない事なのだ。
(そうだ、絶対にあり得ない……)
彼は気付かない。気付こうとしない。
想い人の、本当の気持ちに。
――――――――
久しぶりに書いてみた。
なんか藤原って吹雪さん大好きなイメージある。藤吹サイト回りすぎたせいか…
カイザーって男同士とか気にしまくりな感じ。ヘルカイザーはとりあえずそういうの関係無く襲うと思う(お前
あめあめふれふれ
「わ、雨降ってきた。」
レッド寮に帰る途中、頭にぽつりと雫が当たる。何だろうと一旦立ち止まり、手を空にかざしてみる。右手にもぽつりと当たる感覚。次第にそれは音を立てるほどに空からさああと降ってきた。
雫自体は小さいが、量が多いせいか頭も体も、すぐに水分を含んで湿ってくる。雨が降るなんてそうそうない事だから少しばかり珍しそうに両手を広げながら雨に打たれていたが、その間に雨はどんどん強くなっていく。
流石に服が重くなってきた上に体温が一気に冷めてきた気がして、十代は慌てて寮に走った。
寮のすぐ近くの森から、人影が飛び出してきた。驚いて思わず立ち止まったが、その人影も十代の姿に驚いたのか立ち止まる。
雨で視界が悪くぼやけていたが、銀色の髪の毛に、グレーのスーツの上着を傘代わりにしているのか頭に被っているその人物には、確実に見覚えがあった。
銀髪の少年も目を何度かこしこしと擦りながら、目を細めて十代を確認するように見る。
「……ああ、十代か。」
「エドじゃん、何やってるんだよこんなとこで。」
雨の音で若干声がかき消されている。弱まる事を知らない雨は、未だにざあざあと降り続いている。こんなところで立ち止まっていると風邪を引くかもしれない、そう思った十代は、「とりあえずレッド寮に行こうぜ。」とエドの腕を引っ張って自身の部屋に入った。
ぶんぶんと頭を振って水滴を払う十代に、「タオルを使え!」とエドに睨まれ、投げ渡された真っ白なタオルで頭をがしがしと適当に拭く。上着は水をたっぷりと含んでいつもより赤黒くなっている。戸を少しだけ開けて上着を絞ると、水がびしゃびしゃと大量に出てくる。
相当だなぁと思いながらエドに目を移すと、特に何をするでもなくタオルを頭にかぶせたまま窓の外を見つめていた。
「おーい、お前も服脱いで乾かさないと風邪ひくぞー」
そう言って後ろから銀色の髪をタオル越しにわしゃわしゃと掻き乱した。
「ぎゃっ」と珍しく気の抜けた声がして、振り返って自分で拭けると十代を睨む。いつもと違うぐしゃぐしゃの髪型に、笑いが漏れた。
少し不機嫌そうな顔をしながらも、再び窓の外に目を移す。十代も同じように窓から外を覗いて見ても、別に景色が良い訳でもなく、ただただ曇り空の下、雨が只管に海に吸い込まれていくだけの光景だった。
んー?と思いながら再びエドに目を移すが、やはり彼は窓の外をずっと見ているだけ。
「なあエド、外なんか見てないで俺と話そうぜ。」
「……なにを話せと」
「お前あそこでなにしてたんだ?」
「………別に、ただの散歩だ。」
実際には、父のもとから盗まれたカードを探す為に片っ端から生徒にデュエルを挑んで負かしてはカードをぶちまけていた……訳なのだが、そんなこと口が裂けても言えない。
ふう、と小さく溜息を零す。
「エド、それじゃあ俺とデュエルしようぜ!」
唐突過ぎる十代の発言に、流石のエドも表情を固まらせて「ん?」という顔をする。
「元気が出ないときはデュエルに限るぜ!雨って気持ちいいけど、なんかだるい気持ちになるもんな!」
どうやら雨のせいで気が滅入っていると思われているらしい。やろうやろうと笑う十代に呆れながらも、彼のいつでもポジティブな考えにを少しばかり羨ましく思った。
膝を抱えながら、タオルで頭をごしごしと擦る。
「デッキは船にあるから今はない。」
「じゃあ取りに行こうぜ!」
「意味無いだろそれじゃあ……」
また雨の中に飛び出そうとする十代を制止しながら、エドは少しだけ苦笑した。
こんな空間に居るのも、たまには悪くないかもな、と。
――――――――
時間軸……ジェネックス真っ只中ということでどうだろう(どうだろうて