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2026年06月13日
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あめあめふれふれ

2010年09月12日

「わ、雨降ってきた。」

レッド寮に帰る途中、頭にぽつりと雫が当たる。何だろうと一旦立ち止まり、手を空にかざしてみる。右手にもぽつりと当たる感覚。次第にそれは音を立てるほどに空からさああと降ってきた。
雫自体は小さいが、量が多いせいか頭も体も、すぐに水分を含んで湿ってくる。雨が降るなんてそうそうない事だから少しばかり珍しそうに両手を広げながら雨に打たれていたが、その間に雨はどんどん強くなっていく。
流石に服が重くなってきた上に体温が一気に冷めてきた気がして、十代は慌てて寮に走った。

寮のすぐ近くの森から、人影が飛び出してきた。驚いて思わず立ち止まったが、その人影も十代の姿に驚いたのか立ち止まる。
雨で視界が悪くぼやけていたが、銀色の髪の毛に、グレーのスーツの上着を傘代わりにしているのか頭に被っているその人物には、確実に見覚えがあった。
銀髪の少年も目を何度かこしこしと擦りながら、目を細めて十代を確認するように見る。

「……ああ、十代か。」
「エドじゃん、何やってるんだよこんなとこで。」

雨の音で若干声がかき消されている。弱まる事を知らない雨は、未だにざあざあと降り続いている。こんなところで立ち止まっていると風邪を引くかもしれない、そう思った十代は、「とりあえずレッド寮に行こうぜ。」とエドの腕を引っ張って自身の部屋に入った。


ぶんぶんと頭を振って水滴を払う十代に、「タオルを使え!」とエドに睨まれ、投げ渡された真っ白なタオルで頭をがしがしと適当に拭く。上着は水をたっぷりと含んでいつもより赤黒くなっている。戸を少しだけ開けて上着を絞ると、水がびしゃびしゃと大量に出てくる。
相当だなぁと思いながらエドに目を移すと、特に何をするでもなくタオルを頭にかぶせたまま窓の外を見つめていた。

「おーい、お前も服脱いで乾かさないと風邪ひくぞー」

そう言って後ろから銀色の髪をタオル越しにわしゃわしゃと掻き乱した。
「ぎゃっ」と珍しく気の抜けた声がして、振り返って自分で拭けると十代を睨む。いつもと違うぐしゃぐしゃの髪型に、笑いが漏れた。
少し不機嫌そうな顔をしながらも、再び窓の外に目を移す。十代も同じように窓から外を覗いて見ても、別に景色が良い訳でもなく、ただただ曇り空の下、雨が只管に海に吸い込まれていくだけの光景だった。
んー?と思いながら再びエドに目を移すが、やはり彼は窓の外をずっと見ているだけ。

「なあエド、外なんか見てないで俺と話そうぜ。」
「……なにを話せと」
「お前あそこでなにしてたんだ?」
「………別に、ただの散歩だ。」

実際には、父のもとから盗まれたカードを探す為に片っ端から生徒にデュエルを挑んで負かしてはカードをぶちまけていた……訳なのだが、そんなこと口が裂けても言えない。
ふう、と小さく溜息を零す。

「エド、それじゃあ俺とデュエルしようぜ!」

唐突過ぎる十代の発言に、流石のエドも表情を固まらせて「ん?」という顔をする。

「元気が出ないときはデュエルに限るぜ!雨って気持ちいいけど、なんかだるい気持ちになるもんな!」

どうやら雨のせいで気が滅入っていると思われているらしい。やろうやろうと笑う十代に呆れながらも、彼のいつでもポジティブな考えにを少しばかり羨ましく思った。
膝を抱えながら、タオルで頭をごしごしと擦る。

「デッキは船にあるから今はない。」
「じゃあ取りに行こうぜ!」
「意味無いだろそれじゃあ……」

また雨の中に飛び出そうとする十代を制止しながら、エドは少しだけ苦笑した。
こんな空間に居るのも、たまには悪くないかもな、と。


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時間軸……ジェネックス真っ只中ということでどうだろう(どうだろうて
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