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2026年06月13日
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ピンク色(主完?)
2012年04月24日
「家庭科」という授業がある。
二年と一年の合同授業だそうだ。
基本授業なんてつくものは全部嫌いだけど、家庭科だけは好きだった。
裁縫道具を持っていても不審がられないし、誰の目も気にせずに趣味に没頭できるから。
そう思い始めたのは先輩らと知り合って初めての授業だった。
俺の趣味嗜好を理解してくれている先輩達がいるから、俺は少し堂々とできるようになった。流石にまだどんと公にできる勇気みたいなものはないけど、周りの好奇と嫌悪の目が突き刺さるのは不快だけど、俺はそれでもいいのだ。
俺は俺のままで良いと、先輩が言ってくれたからだ。
家庭科の授業は刺繍の練習で、俺は心の中でガッツポーズをした。
嫌いな「授業」というものの中で自分の趣味を満喫できるなんてと、そう思ったからだ。
一年生は一年生で纏まって座れといわれていたけど、俺はそんなのを無視して輪から外れた机に座って一人黙々と作業をこなしていた。裁縫を難なくこなす俺に怪訝な目を向ける奴もいるけど、勝手に変な想像でも何でもしていればいい。これが俺なんだと言い聞かせた。
好きな色で刺繍をしていい。一番前の机に糸を置いておくから、選んで持って行ってもいい。そんな教員の声が聞こえた。
ピンク色の糸が欲しいと思った。
それでも、流石に女が溜まっている中を押しのけてピンク色の糸を手に取ることがどうしてもできなかった。
それは過去のトラウマを思い出したからでもあるけど、単純に人の目が怖かった。
一応吹っ切ったはずなのだけど、結局俺は心の底では克服できていない。女に馬鹿にされるのが怖いと思うとか、人の目を気にしてしまうのは無意識だった。
「何の色にする?」
「ピンクが良いかなぁ。可愛いし」
女子の声が聞こえてきて、ますます俺は取り辛くなる。だよなあ、ピンクは女の色だよなあ。
ピンクが可愛いなあと思うのは、やはり女だけなのだ。
「ね、俺にピンクをちょうだい?」
聞き慣れた先輩の声にはっとすると、先輩はにこにこと笑いながらピンク色の糸を手に取っていた。それを見た女子が笑った。「ピンク色が好きなの?」「うん、可愛くてね。俺は好き」なんて会話が少しだけど耳に入る。
先輩くらいのイケメンなら、ピンクが好きでも許される気がする。
先輩がもといた席に戻ると、花村先輩以外の人たちにからかわれていた。
それを上手くかわしているのかどうかよく分からないけど、先輩は首を振ったり頷いたり。まあ先輩のことだ、そういう対処方法は誰よりも上手い。俺はそんな先輩を何となくぼうっと見ていた。
「完二」
名前を呼ばれたけど一瞬反応が遅れて、はい、と返事をしたときにはもう先輩が俺の向かいの席に座っていた。
呆けた俺の顔を見ながら先輩は笑っていた。よく見ると彼の裁縫道具だとかも全部こっちの机に移動してて、あれ、いつの間にと思いながら先輩を凝視した。
元居た席の人らがこっちを見ながら変な顔をしてる。当然だ。好き好んで俺に近付く人間なんかいないのに。
先輩は変わった人だった。俺は彼らに助けられたから恩を感じてるけど、あの人らには俺に関わる理由はもうない。それなのにこの人は、必要以上に俺に構ってくる。可笑しな人だ。
「あの、先輩」
「ね、完二。俺裁縫って苦手なんだ。教えてよ」
優しそうな笑顔を浮かべるその人はとてもかっこいい人だった。
少しでも先輩の役に立てるならと、俺は当然了承した。先輩はまたにこりと笑う。よく笑う人だと思う。
じゃあまずは、なんて少し先生ぶって針に糸を通そうとする。もともとケースに入っていた普通の白い糸。
待った、と早くも制止の声が掛かった。
「完二、俺はピンク色の糸でやりたいんだ」
「はあ、いいと思います」
「そうじゃないでしょ」
「は…?」
「俺がピンク色の糸でやるんだから、完二もおんなじ色で俺にお手本を見せてくれないと」
そんなよく分からないこだわりの話をしてから、俺にピンクの糸を差し出した。
別に糸の色が違っててもやり方は同じなのに、なんて思いながら首を捻った。それから指に少し糸を絡めたあと、ふと。
(俺がピンクが欲しいって気付いてたのか)
いつ気付かれたのか、そんなに自分は分かりやすかったのか、そのことを考えると恥ずかしくて何だか悶えそうになる。どんだけ羨望の眼差しで見ていたんだろう、俺は。
先輩は相変わらず笑っている。よく俺に見せてくれる、優しそうな顔。
俺は物凄く気恥ずかしくなって、針に糸を通すことに集中することにした(何故か手が震えてなかなか入ってくれなかった)。
(そのあと花村先輩も教えてくれと移動してきて、壊滅的に不器用な里中先輩とか、根本から間違ってる天城先輩とかにも技を伝授している間に授業は終わって俺の課題は全く進まなかった)
(でもとても楽しかったのでまあいいやと思った)
(俺の刺繍は先輩から貰ったピンク色オンリーで完成してしまった)
(俺はただ、嬉しかった)
――――――――
ピンク大好きな完二ちゃんも可愛い
主は完二ばっかり見てるので彼に関するいろんなことに敏感です
二年と一年の合同授業だそうだ。
基本授業なんてつくものは全部嫌いだけど、家庭科だけは好きだった。
裁縫道具を持っていても不審がられないし、誰の目も気にせずに趣味に没頭できるから。
そう思い始めたのは先輩らと知り合って初めての授業だった。
俺の趣味嗜好を理解してくれている先輩達がいるから、俺は少し堂々とできるようになった。流石にまだどんと公にできる勇気みたいなものはないけど、周りの好奇と嫌悪の目が突き刺さるのは不快だけど、俺はそれでもいいのだ。
俺は俺のままで良いと、先輩が言ってくれたからだ。
家庭科の授業は刺繍の練習で、俺は心の中でガッツポーズをした。
嫌いな「授業」というものの中で自分の趣味を満喫できるなんてと、そう思ったからだ。
一年生は一年生で纏まって座れといわれていたけど、俺はそんなのを無視して輪から外れた机に座って一人黙々と作業をこなしていた。裁縫を難なくこなす俺に怪訝な目を向ける奴もいるけど、勝手に変な想像でも何でもしていればいい。これが俺なんだと言い聞かせた。
好きな色で刺繍をしていい。一番前の机に糸を置いておくから、選んで持って行ってもいい。そんな教員の声が聞こえた。
ピンク色の糸が欲しいと思った。
それでも、流石に女が溜まっている中を押しのけてピンク色の糸を手に取ることがどうしてもできなかった。
それは過去のトラウマを思い出したからでもあるけど、単純に人の目が怖かった。
一応吹っ切ったはずなのだけど、結局俺は心の底では克服できていない。女に馬鹿にされるのが怖いと思うとか、人の目を気にしてしまうのは無意識だった。
「何の色にする?」
「ピンクが良いかなぁ。可愛いし」
女子の声が聞こえてきて、ますます俺は取り辛くなる。だよなあ、ピンクは女の色だよなあ。
ピンクが可愛いなあと思うのは、やはり女だけなのだ。
「ね、俺にピンクをちょうだい?」
聞き慣れた先輩の声にはっとすると、先輩はにこにこと笑いながらピンク色の糸を手に取っていた。それを見た女子が笑った。「ピンク色が好きなの?」「うん、可愛くてね。俺は好き」なんて会話が少しだけど耳に入る。
先輩くらいのイケメンなら、ピンクが好きでも許される気がする。
先輩がもといた席に戻ると、花村先輩以外の人たちにからかわれていた。
それを上手くかわしているのかどうかよく分からないけど、先輩は首を振ったり頷いたり。まあ先輩のことだ、そういう対処方法は誰よりも上手い。俺はそんな先輩を何となくぼうっと見ていた。
「完二」
名前を呼ばれたけど一瞬反応が遅れて、はい、と返事をしたときにはもう先輩が俺の向かいの席に座っていた。
呆けた俺の顔を見ながら先輩は笑っていた。よく見ると彼の裁縫道具だとかも全部こっちの机に移動してて、あれ、いつの間にと思いながら先輩を凝視した。
元居た席の人らがこっちを見ながら変な顔をしてる。当然だ。好き好んで俺に近付く人間なんかいないのに。
先輩は変わった人だった。俺は彼らに助けられたから恩を感じてるけど、あの人らには俺に関わる理由はもうない。それなのにこの人は、必要以上に俺に構ってくる。可笑しな人だ。
「あの、先輩」
「ね、完二。俺裁縫って苦手なんだ。教えてよ」
優しそうな笑顔を浮かべるその人はとてもかっこいい人だった。
少しでも先輩の役に立てるならと、俺は当然了承した。先輩はまたにこりと笑う。よく笑う人だと思う。
じゃあまずは、なんて少し先生ぶって針に糸を通そうとする。もともとケースに入っていた普通の白い糸。
待った、と早くも制止の声が掛かった。
「完二、俺はピンク色の糸でやりたいんだ」
「はあ、いいと思います」
「そうじゃないでしょ」
「は…?」
「俺がピンク色の糸でやるんだから、完二もおんなじ色で俺にお手本を見せてくれないと」
そんなよく分からないこだわりの話をしてから、俺にピンクの糸を差し出した。
別に糸の色が違っててもやり方は同じなのに、なんて思いながら首を捻った。それから指に少し糸を絡めたあと、ふと。
(俺がピンクが欲しいって気付いてたのか)
いつ気付かれたのか、そんなに自分は分かりやすかったのか、そのことを考えると恥ずかしくて何だか悶えそうになる。どんだけ羨望の眼差しで見ていたんだろう、俺は。
先輩は相変わらず笑っている。よく俺に見せてくれる、優しそうな顔。
俺は物凄く気恥ずかしくなって、針に糸を通すことに集中することにした(何故か手が震えてなかなか入ってくれなかった)。
(そのあと花村先輩も教えてくれと移動してきて、壊滅的に不器用な里中先輩とか、根本から間違ってる天城先輩とかにも技を伝授している間に授業は終わって俺の課題は全く進まなかった)
(でもとても楽しかったのでまあいいやと思った)
(俺の刺繍は先輩から貰ったピンク色オンリーで完成してしまった)
(俺はただ、嬉しかった)
――――――――
ピンク大好きな完二ちゃんも可愛い
主は完二ばっかり見てるので彼に関するいろんなことに敏感です
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考え事(P4:主完)
2012年04月14日
「先輩、考え事っスか」
俺が机に頬杖をついたまま動かないでいると、後ろから声が掛かった。
何でお前が二年の教室にいるんだと問い掛けようとしたら、どうやら既に午後の授業もホームルームも終わっているらしかった。時計は五時を指していて、放課後になってから一時間ほど過ぎている。
んー、と頭を掻きながら、すぐ近くに立っている後輩に目を移した。
「どうしたの、完二。帰らないの?」
「えっ」
先輩が今日は一緒に帰ろうって言ったんじゃないスか、と少し非難するような声音で彼は呟いた。忘れてた…わけではなかった。記憶がほんの少し飛んでただけだよ、と言いかけて、それって結局忘れてたってことだよなあと思い止まる。
つまり今の今まで彼は待ってくれていたということか。
「待っててくれたの?」
「えッ、いや…まあ…」
どうやらそういうわけではないらしい。くるくると目が泳いでいる。
この子は嘘をつくのも誤魔化すのも病的に下手くそ。それだけ純粋だという証拠だ。
「あの…スミマセン、午後の五限辺りから寝ちまってたみたいで、気付いたらこの時間で慌てて来たんスけど…あ、でも先輩が寝てたとしても俺待ってますよちゃんと!」
必死に弁解してる様がおかしくて(可愛くて)、俺は分かってるよと笑った。
短く伸びをしながら席を立って、帰ろうと彼を促すと、じっと見つめる視線に気付く。
首を傾げながら何事かと足を止める。そんな俺に気付いた完二は、ぱたぱたと小走りに少し離れた俺との距離を詰めると頭を掻きながら鞄を持ち直した。
「先輩、考え事してたんスか」
「ん?」
「さっきまで、呆けてたから」
メズラシイなと思って。
どんぐり眼が興味深げに俺を見つめるもんだから、俺って普段そんなにお気楽そうに見えるのかなと心の中で苦笑した。
色素の抜けたぱさぱさの髪の毛を撫でると、一瞬顔をしかめてからすぐに照れ臭そうに唇を尖らせた。その顔がとても可愛かったから、俺は本当のことを言うことにした。
「俺はね、」
「完二のことを、ずっと考えてたよ」
今度はどんな顔を見せてくれるかな。
20120413
――――――――
伝達力MAX
俺が机に頬杖をついたまま動かないでいると、後ろから声が掛かった。
何でお前が二年の教室にいるんだと問い掛けようとしたら、どうやら既に午後の授業もホームルームも終わっているらしかった。時計は五時を指していて、放課後になってから一時間ほど過ぎている。
んー、と頭を掻きながら、すぐ近くに立っている後輩に目を移した。
「どうしたの、完二。帰らないの?」
「えっ」
先輩が今日は一緒に帰ろうって言ったんじゃないスか、と少し非難するような声音で彼は呟いた。忘れてた…わけではなかった。記憶がほんの少し飛んでただけだよ、と言いかけて、それって結局忘れてたってことだよなあと思い止まる。
つまり今の今まで彼は待ってくれていたということか。
「待っててくれたの?」
「えッ、いや…まあ…」
どうやらそういうわけではないらしい。くるくると目が泳いでいる。
この子は嘘をつくのも誤魔化すのも病的に下手くそ。それだけ純粋だという証拠だ。
「あの…スミマセン、午後の五限辺りから寝ちまってたみたいで、気付いたらこの時間で慌てて来たんスけど…あ、でも先輩が寝てたとしても俺待ってますよちゃんと!」
必死に弁解してる様がおかしくて(可愛くて)、俺は分かってるよと笑った。
短く伸びをしながら席を立って、帰ろうと彼を促すと、じっと見つめる視線に気付く。
首を傾げながら何事かと足を止める。そんな俺に気付いた完二は、ぱたぱたと小走りに少し離れた俺との距離を詰めると頭を掻きながら鞄を持ち直した。
「先輩、考え事してたんスか」
「ん?」
「さっきまで、呆けてたから」
メズラシイなと思って。
どんぐり眼が興味深げに俺を見つめるもんだから、俺って普段そんなにお気楽そうに見えるのかなと心の中で苦笑した。
色素の抜けたぱさぱさの髪の毛を撫でると、一瞬顔をしかめてからすぐに照れ臭そうに唇を尖らせた。その顔がとても可愛かったから、俺は本当のことを言うことにした。
「俺はね、」
「完二のことを、ずっと考えてたよ」
今度はどんな顔を見せてくれるかな。
20120413
――――――――
伝達力MAX
仲裁(P4:主とりせと完二)
2012年04月08日
りせが俺の腰に抱きついたまま泣いてしまった。
そして目の前には完二が慌てたように目を泳がせている。
どうやら彼が彼女を泣かせたらしいのだけど、正直な話俺は通りかかっただけだから状況を把握暇なんてなかった。
いつも気丈な彼女がこんなにも涙を見せるのは、それは事の重大さがあまりにも大きい証拠なのだろう。
俺はりせの頭を撫でながら、目は完二に移した。
目を合わせるとびくりと肩を揺らして、顰めたままの眉が頼りなさげに下がっていく。
あ、これでは彼も泣いてしまうかもしれない。
「完二、りせになにかしたの」
俺はできるだけ優しい声で聞くように努めた。だけど目の前で小さくなる後輩はどうにも俺の気持ちを敏感に察するようで、目には怯えの色とか悲しげな色とかが混ざっていた。
もしかして、怒っていると思われているのだろうか。確かに女の子を泣かせることは男としての恥だとは思うけど。
「お、俺は……、…」
俺は、もう一度呟いた時、彼の表情が歪む。
完二は人一倍傷付きやすい。拒絶されることを誰よりも怖がっている。
完二の中で俺の存在が大きいことは知っている。俺を一番に信じて、俺を一番に頼ってくる。
そして俺に拒絶されること、見放されることを一番に恐れているのだ。
彼の歪んだ瞳から何かが零れ落ちる前に、俺は彼を引き寄せた。
「完二、俺は怒ってはないよ」
「どんな理由があったのかは分からないけど、それでもりせを泣かせたのは事実として受け入れて」
「りせも、完二が怒るのは理由があるはずだよ。ちゃんと向き合わなきゃ」
「ほら二人とも、お互いに謝っちゃえばどっちも悪くなくなるだろ?」
りせのふわふわの髪の毛が俺の頬を擽ると同時に、完二が俺の肩口に額を押し付けた。
「お前達が喧嘩をしたとき、俺はどっちか一人の味方にはなれないよ」
可愛い可愛い二人の後輩、どちらもの味方でいたいからだ。
――――――――
りせちーと完二は可愛すぎやしないか…
+直斗きゅんで一年組の破壊力の高さ
好き好き大好き超愛してる!(P4:主完)
2012年04月05日
唇が切れた。痛い。
どうやら殴られたようだ。叩きつけられた背中がじんじんと痛む。
俺に影を作る人間は、肩で息をしながらぽろぽろと涙を零していた。
なんか、俺ってお前を泣かせてばかりだねえ。
本当は泣いてほしくなんかないのにね。
本当はいっぱいいっぱい笑ってほしいのにね。
お前は俺と一緒にいるとすぐに泣いてしまう。
俺はお前と一緒にいるとすぐに泣かせてしまう。
「俺は、まだアンタのこと好きだよ」
ぽろぽろ。
鱗みたいに綺麗な雫がアスファルトに染みを作っていく。ぽつり、ぽつり。
頬が熱い。殴られたのだから当たり前。そっとそこに手のひらを当てると、ただでさえ力の強い彼に思い切り叩かれたのだから、そりゃあ腫れもする。
でもそんな腫れとか、どうでもよくて。
「アンタは俺のこと好きじゃないくせに、なんでそうやって期待させるんだよ」
「……俺がお前のことが嫌いだなんて、言ったことあったかな」
言ったことがあるわけない。何故なら俺はずっとずっとお前に夢中だから。
「じゃあ何で俺がいるのに新しい女なんて作るんだよ」
「俺じゃ駄目だってことなんだろ」
「清々しく振ってくれたほうが、俺だって全然楽なのに!」
気付いたら俺は彼の身体をきつく抱きしめていたのだ。
離せよ、なんて言いながらも彼はとても大人しい。終いには俺の肩に顔を埋めてまた泣き始めた。
ああ、俺はお前を泣かせてばっかり。
ああ、俺は泣かせたくなんてないのに。
笑ってほしいのに。
こんなにも好きなのに。
ごめん。ごめんよ。俺はお前がとても好き。言葉なんかで言い表せないくらい、形なんかで表現できないくらい、お前のことが世界で一番好きなんだ。でも俺の好きは膨大で、お前に全部注いだらお前が壊れてしまうくらい。駄目なんだよ。俺の愛は重いし広い。俺はお前に優しく優しくしたいけど、好きはどんどん膨らんでいくよ。これ以上我慢してしまうと俺の愛は破裂して歯止めが利かなくなって、お前をめちゃくちゃにしてしまうよ。そして俺を軽蔑するんだ。それが何よりも怖いんだ。それこそお前を泣かせて傷付けてしまうから。俺は愛を分散させなきゃいけないんだ。お前に注ぐ量が規定値を超えないように、お前を傷付けてしまわないように。ごめんよ、ただの言い訳だ。でも、でもこれだけ信じてよ。俺はお前が大好きだよ。誰よりも何よりも。女の子と付き合ってても一緒にいても、結局行き着くのはお前のことばかりだったよ。他の人なんて嫌だよ。お前がいいんだよ。
「アンタは俺を割れ物とでも思ってるんスか」
「それか、アンタの気持ちも受け止めることができない心の狭い奴だと思ってるんスか」
涙を拭いながら彼が言った。
「…くださいよ。アンタの好きを、全部、俺に」
いいの?いいんです。後悔しない?する気なんてありませんから。
目尻を赤くしたまま笑う可愛い子は、確かに俺の大好きな子だった。
大好きだよと抱きしめると、控えめに抱き返されて、腫れた頬にキスしてもらった。
もうお前を泣かせないよ。
ずっとずっと笑わせてみせるよ。
俺はもうお前以外を見ないから。
俺の好きは、ぜーんぶお前に。
「…愛しているよ、完二」
――――――――
完二ちゃんを泣かせてばっかりだけど両思いな二人書けて満足(両思い?
もっとほのぼのさせたい…
タイトルは舞/城/王/太/郎さんの本から
どうやら殴られたようだ。叩きつけられた背中がじんじんと痛む。
俺に影を作る人間は、肩で息をしながらぽろぽろと涙を零していた。
なんか、俺ってお前を泣かせてばかりだねえ。
本当は泣いてほしくなんかないのにね。
本当はいっぱいいっぱい笑ってほしいのにね。
お前は俺と一緒にいるとすぐに泣いてしまう。
俺はお前と一緒にいるとすぐに泣かせてしまう。
「俺は、まだアンタのこと好きだよ」
ぽろぽろ。
鱗みたいに綺麗な雫がアスファルトに染みを作っていく。ぽつり、ぽつり。
頬が熱い。殴られたのだから当たり前。そっとそこに手のひらを当てると、ただでさえ力の強い彼に思い切り叩かれたのだから、そりゃあ腫れもする。
でもそんな腫れとか、どうでもよくて。
「アンタは俺のこと好きじゃないくせに、なんでそうやって期待させるんだよ」
「……俺がお前のことが嫌いだなんて、言ったことあったかな」
言ったことがあるわけない。何故なら俺はずっとずっとお前に夢中だから。
「じゃあ何で俺がいるのに新しい女なんて作るんだよ」
「俺じゃ駄目だってことなんだろ」
「清々しく振ってくれたほうが、俺だって全然楽なのに!」
気付いたら俺は彼の身体をきつく抱きしめていたのだ。
離せよ、なんて言いながらも彼はとても大人しい。終いには俺の肩に顔を埋めてまた泣き始めた。
ああ、俺はお前を泣かせてばっかり。
ああ、俺は泣かせたくなんてないのに。
笑ってほしいのに。
こんなにも好きなのに。
ごめん。ごめんよ。俺はお前がとても好き。言葉なんかで言い表せないくらい、形なんかで表現できないくらい、お前のことが世界で一番好きなんだ。でも俺の好きは膨大で、お前に全部注いだらお前が壊れてしまうくらい。駄目なんだよ。俺の愛は重いし広い。俺はお前に優しく優しくしたいけど、好きはどんどん膨らんでいくよ。これ以上我慢してしまうと俺の愛は破裂して歯止めが利かなくなって、お前をめちゃくちゃにしてしまうよ。そして俺を軽蔑するんだ。それが何よりも怖いんだ。それこそお前を泣かせて傷付けてしまうから。俺は愛を分散させなきゃいけないんだ。お前に注ぐ量が規定値を超えないように、お前を傷付けてしまわないように。ごめんよ、ただの言い訳だ。でも、でもこれだけ信じてよ。俺はお前が大好きだよ。誰よりも何よりも。女の子と付き合ってても一緒にいても、結局行き着くのはお前のことばかりだったよ。他の人なんて嫌だよ。お前がいいんだよ。
「アンタは俺を割れ物とでも思ってるんスか」
「それか、アンタの気持ちも受け止めることができない心の狭い奴だと思ってるんスか」
涙を拭いながら彼が言った。
「…くださいよ。アンタの好きを、全部、俺に」
いいの?いいんです。後悔しない?する気なんてありませんから。
目尻を赤くしたまま笑う可愛い子は、確かに俺の大好きな子だった。
大好きだよと抱きしめると、控えめに抱き返されて、腫れた頬にキスしてもらった。
もうお前を泣かせないよ。
ずっとずっと笑わせてみせるよ。
俺はもうお前以外を見ないから。
俺の好きは、ぜーんぶお前に。
「…愛しているよ、完二」
――――――――
完二ちゃんを泣かせてばっかりだけど両思いな二人書けて満足(両思い?
もっとほのぼのさせたい…
タイトルは舞/城/王/太/郎さんの本から
あのこがほしい(P4:主→完)
2012年04月04日
やっぱりふいんきぶんしょう
勢いと脳みそだけはR15なんだけど文章力が幼稚園児っていう…
若気の至りってやつだね!
・最初あたりはふいんきがほんの少しやばめ。ほんのすこし
・途中で話の内容が迷子
・オチも迷子
・うちの主人公は常に彼女がいっぱいのサイテーな子
・主→→→→(←)完
勢いと脳みそだけはR15なんだけど文章力が幼稚園児っていう…
若気の至りってやつだね!
・最初あたりはふいんきがほんの少しやばめ。ほんのすこし
・途中で話の内容が迷子
・オチも迷子
・うちの主人公は常に彼女がいっぱいのサイテーな子
・主→→→→(←)完