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2026年06月13日
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好き好き大好き超愛してる!(P4:主完)

2012年04月05日
唇が切れた。痛い。
どうやら殴られたようだ。叩きつけられた背中がじんじんと痛む。
俺に影を作る人間は、肩で息をしながらぽろぽろと涙を零していた。
なんか、俺ってお前を泣かせてばかりだねえ。
本当は泣いてほしくなんかないのにね。
本当はいっぱいいっぱい笑ってほしいのにね。
お前は俺と一緒にいるとすぐに泣いてしまう。
俺はお前と一緒にいるとすぐに泣かせてしまう。

「俺は、まだアンタのこと好きだよ」

ぽろぽろ。
鱗みたいに綺麗な雫がアスファルトに染みを作っていく。ぽつり、ぽつり。
頬が熱い。殴られたのだから当たり前。そっとそこに手のひらを当てると、ただでさえ力の強い彼に思い切り叩かれたのだから、そりゃあ腫れもする。
でもそんな腫れとか、どうでもよくて。

「アンタは俺のこと好きじゃないくせに、なんでそうやって期待させるんだよ」
「……俺がお前のことが嫌いだなんて、言ったことあったかな」

言ったことがあるわけない。何故なら俺はずっとずっとお前に夢中だから。

「じゃあ何で俺がいるのに新しい女なんて作るんだよ」
「俺じゃ駄目だってことなんだろ」
「清々しく振ってくれたほうが、俺だって全然楽なのに!」

気付いたら俺は彼の身体をきつく抱きしめていたのだ。
離せよ、なんて言いながらも彼はとても大人しい。終いには俺の肩に顔を埋めてまた泣き始めた。
ああ、俺はお前を泣かせてばっかり。
ああ、俺は泣かせたくなんてないのに。
笑ってほしいのに。
こんなにも好きなのに。

ごめん。ごめんよ。俺はお前がとても好き。言葉なんかで言い表せないくらい、形なんかで表現できないくらい、お前のことが世界で一番好きなんだ。でも俺の好きは膨大で、お前に全部注いだらお前が壊れてしまうくらい。駄目なんだよ。俺の愛は重いし広い。俺はお前に優しく優しくしたいけど、好きはどんどん膨らんでいくよ。これ以上我慢してしまうと俺の愛は破裂して歯止めが利かなくなって、お前をめちゃくちゃにしてしまうよ。そして俺を軽蔑するんだ。それが何よりも怖いんだ。それこそお前を泣かせて傷付けてしまうから。俺は愛を分散させなきゃいけないんだ。お前に注ぐ量が規定値を超えないように、お前を傷付けてしまわないように。ごめんよ、ただの言い訳だ。でも、でもこれだけ信じてよ。俺はお前が大好きだよ。誰よりも何よりも。女の子と付き合ってても一緒にいても、結局行き着くのはお前のことばかりだったよ。他の人なんて嫌だよ。お前がいいんだよ。


「アンタは俺を割れ物とでも思ってるんスか」
「それか、アンタの気持ちも受け止めることができない心の狭い奴だと思ってるんスか」

涙を拭いながら彼が言った。

「…くださいよ。アンタの好きを、全部、俺に」

いいの?いいんです。後悔しない?する気なんてありませんから。
目尻を赤くしたまま笑う可愛い子は、確かに俺の大好きな子だった。
大好きだよと抱きしめると、控えめに抱き返されて、腫れた頬にキスしてもらった。

もうお前を泣かせないよ。
ずっとずっと笑わせてみせるよ。
俺はもうお前以外を見ないから。
俺の好きは、ぜーんぶお前に。


「…愛しているよ、完二」


――――――――

完二ちゃんを泣かせてばっかりだけど両思いな二人書けて満足(両思い?
もっとほのぼのさせたい…
タイトルは舞/城/王/太/郎さんの本から
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