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2026年06月13日
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偽りの恋で5題(BLEACH:イチ←ウリ)
2011年06月06日
「君が死神じゃなければよかったのに」
ぽつりとそんな言葉を零した。
その言葉の意味を上手く理解できなかったのだろう黒崎は、間抜け面で僅かに首を傾げた。
僕は小さく溜息をつく。
「君が死神じゃなければ、僕も純粋に君の事を好きになれてたかもしれないのに」
今度は黒崎が溜息をついた。
僕は自分で馬鹿馬鹿しい事を言っているとわかっている。だけど、たまに思うのだ。彼が憎むべき死神でさえなかったら、僕は素直に彼のことを好くことが出来ただろう。
同時に、僕は彼に好かれたかったのか、と思うと、表情が苦くなるのを止められなかった。
そんな僕の歪んだ表情を見て、黒崎が変な顔だなと笑った。腹が立ったけど、少しだけ安堵した。
それから、やっぱり僕は同じことを思った。
「君が、死神じゃなければよかったのに」
思うだけでよかった。
黒崎が死神の力を無くした。
力どころか、霊力までもを失って、彼は普通の人間になった。
それから僕は、「彼が死神じゃなければよかったのに」などという考えを持たなくなった。
彼が死神でなければ、僕は彼に出会うことはなかったのだ。
彼が死神でなければ、僕に気付くこともなかったのだ。
彼が死神でなければ、僕が彼を気に掛けることもなかったのだ。
黒崎が死神じゃなければよかった。いざ死神じゃなくなると、僕はそのことが気になって仕方がないのだ。
死神じゃなければよかった。嘘じゃなかったけど、本当にならなくてもよかったのに。
死神じゃない彼は、「黒崎一護」じゃない気がしてしまって、僕は目の前で眠り続けるオレンジ色の頭を瞬きせずに見つめ続けた。
僕は黒崎が好きだったのだ。死神であった彼も、普通の人間である彼も。
それなのに、今の僕には普通の人間である彼が映らない。
脳裏に焼きついているのは、黒装束に身を包んだ、死神。
「君が、死神じゃなければよかったのに」
「君が死神でも、よかったのに」
「一体僕は、どっちの君が好きだったのだろうね?」
3、別に本当じゃなくても良かったはず
(切実だった願望が絶望に変わるなんて)
――――――――
お題配布元→Paper plane
ぽつりとそんな言葉を零した。
その言葉の意味を上手く理解できなかったのだろう黒崎は、間抜け面で僅かに首を傾げた。
僕は小さく溜息をつく。
「君が死神じゃなければ、僕も純粋に君の事を好きになれてたかもしれないのに」
今度は黒崎が溜息をついた。
僕は自分で馬鹿馬鹿しい事を言っているとわかっている。だけど、たまに思うのだ。彼が憎むべき死神でさえなかったら、僕は素直に彼のことを好くことが出来ただろう。
同時に、僕は彼に好かれたかったのか、と思うと、表情が苦くなるのを止められなかった。
そんな僕の歪んだ表情を見て、黒崎が変な顔だなと笑った。腹が立ったけど、少しだけ安堵した。
それから、やっぱり僕は同じことを思った。
「君が、死神じゃなければよかったのに」
思うだけでよかった。
黒崎が死神の力を無くした。
力どころか、霊力までもを失って、彼は普通の人間になった。
それから僕は、「彼が死神じゃなければよかったのに」などという考えを持たなくなった。
彼が死神でなければ、僕は彼に出会うことはなかったのだ。
彼が死神でなければ、僕に気付くこともなかったのだ。
彼が死神でなければ、僕が彼を気に掛けることもなかったのだ。
黒崎が死神じゃなければよかった。いざ死神じゃなくなると、僕はそのことが気になって仕方がないのだ。
死神じゃなければよかった。嘘じゃなかったけど、本当にならなくてもよかったのに。
死神じゃない彼は、「黒崎一護」じゃない気がしてしまって、僕は目の前で眠り続けるオレンジ色の頭を瞬きせずに見つめ続けた。
僕は黒崎が好きだったのだ。死神であった彼も、普通の人間である彼も。
それなのに、今の僕には普通の人間である彼が映らない。
脳裏に焼きついているのは、黒装束に身を包んだ、死神。
「君が、死神じゃなければよかったのに」
「君が死神でも、よかったのに」
「一体僕は、どっちの君が好きだったのだろうね?」
3、別に本当じゃなくても良かったはず
(切実だった願望が絶望に変わるなんて)
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