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2026年06月13日
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二人(一←織)
2011年01月20日
「黒崎くんッ!!」
呼ぶ、という表現は生温い。それは明らかに叫ぶ、というような声量で。
生徒用玄関を出て家に向かって歩き出した矢先、後ろから聞き慣れた声で名前を叫ばれ、一護は目を丸くしながら足を止めて振り返った。
その声に反応したのはどうやら彼だけではないらしく、周りに点々と居る何人かの生徒も共に玄関に目線を向けていた。何人かは一護を振り返っていたけれど。
生徒の視線を一身に集めている叫んだ張本人は、注目を浴びて恥ずかしがるでも無意識に叫んで慌てたという事も無く、満面の笑顔で彼に駆け寄った。長い髪を靡かせながら小走りに学校から出てきた人物に、別の意味で視線が集まる。
井上織姫、だ。
「井上?」
「黒崎くんっ、今帰り?お家の用事とか?」
若干息を切らしながらも、無垢な笑顔は崩れないままに口を開く。二人は生徒の視線を集めていた。
織姫の問いに、一護は緩く首を振った。別に寄り道をする場所も無いし、まっすぐ家に帰る以外他の選択肢が無いのだ。きっと、いつもは啓吾やら水色と共に帰宅しているのに今日はそうでないため、なにか用事でもあるのかと思われたのだろう。
二人が居ないのは偶然で、啓吾は居残りで(待ってやるのは面倒くさい)、水色は如何やらデートの約束があるらしい(良くあることだ)。
一護は首を傾げながら「何か用か?」と織姫を見ると、彼女は一瞬キョトンとした顔をした後、思いだしたように口籠る。井上にしては珍しい、と小さくそう思っていると、目の前の少女が呟いた。
「…あの、黒崎くん」
「ん?どした?」
「あっ、あたし……今から、あたしと付き合って下さいっ!!」
先程一護の名を呼んだ時と同じような大音量で、再び彼女は叫んだ。一護には勿論、周りに居る生徒たちの耳にもしっかり届いたその『告白』とも呼べる一言は、静かな午後の空に木霊した。
流石の一護も言葉に詰まったのか、「ん?」という顔で彼女を見つめる。
そのしんとした空気を訝しげに思ったのか、叫んだ本人も自分の言葉を頭の中で繰り返した。
突然、彼女の顔が真っ赤に染まる。
「あっ!!ち、違うの!間違ったの!そうゆうことじゃ無くてあたしはただ黒崎くんが暇ならこれから一緒にケーキ食べに行くの付き合って欲しいなって事であたしと付き合ってじゃ無くてあたしに付き合ってって事でごめんね黒崎くんあたしってばそんなごめんね忘れて!」
パニックに陥って今にも泣きそうになる織姫を見て、年中仏頂面の彼が吹き出した。
落ち着けと笑いながら言うと、織姫はそれはもう恥ずかしそうに顔を俯かせてしまう。
「いいぜ、どうせ俺暇だしな」
「ほっ、ホント?!」
真っ赤で破裂しそうだった彼女の顔は、一護の了承の言葉一つで元通りの笑顔に戻る。自分の単純さを分かっていても、織姫は嬉しいという感情を隠そうとしなかった。
彼の腕を引っ張って、喜びを前面に押し出した表情で早く行こうと急かす織姫と、苦笑を交えながらも彼女を拒む事を決してしない一護。
二人は時々何かを話して、小さく笑いながら校門を通り過ぎる。隣に並んで歩いて、ついでに織姫が一護の腕を掴んでいるものだから、一目見たら普通の『コイビト』に見えない事も無い。
あぁ……、デートの約束か
一部始終を見ていた生徒達の思考は見事なくらいに一致した。
翌日の事。
「一護の裏切り者おおおおおおおおおおお!!!」
「だからっ、誤解だっつってんだろ!!」
「何が?!何が誤解?!俺が居残りでひぃひぃ悲しんでいた時にお前はまさかデ・ェ・ト!だなんて!!しかも相手は井上さん!!お前は硬派で俺の友だと思っていたのにッ……!!」
お前なんて絶交だぁぁーーー!!!などと叫びながら、演技くさい走り方で啓吾は一護の前から姿を消した。露骨に面倒くさそうな顔をして、見えなくなった通称馬鹿の走り去った方向を睨む。
如何やら昨日の二人の遣り取りの一部始終を見ていた生徒達を発端として、言われも無い噂を立てられてしまったらしい。一護は頭が痛くなった。
前から怪しいとは思ってたけどねー、という意味有り気な台詞を言った水色を睨んで、一護はどうやって織姫にこの誤解を解こうかを考えていた。きっと、彼女も困っている筈だ。
学校に来るなりたつきに蹴られ、千鶴に殴られ、啓吾に泣かれ、水色にからかわれ、そのうえで織姫にまで悪い印象を持たれてはたまったものではない。よくよく考えたら、もしかしてこの誤解の原因は彼女の行動に有ったのではないかとも思うが、彼女を責める気は一切無い一護はそうそうに考えるのを止めた。
学校に来た織姫の顔はいつも以上に嬉しそうに微笑んでおり、一護との噂を聞かれても幸せそうに笑って喜んでいたのは言うまでも無いのだった。
「あんた、結局織姫とデートしたの?」
「デートじゃねぇよ!ちょっと一緒にケーキ食いに行っただけだっつの!」
「どーう見たってデートじゃねーかよぉぉ一護のスケベ!エロ魔人!」
「殺すぞてめぇ!井上だってデートじゃないって言ってんだろ!」
「うん、デートじゃないよ。えへへ」
(井上は何でこんな嬉しそうなんだ…?)
――――――――
一緒にケーキ食べただけで幸せの骨頂
一←織!一織可愛くてすごい好きです。ほのぼの!寧ろ一護関係のノーマルは殆ど好きです
新章に突入してから二人は何時くっつくのかなとそわそわしております
これを考えたきっかけが、新章で織姫が一護を誘ったんだけど断った、ってとこにある。一護にもうちょっと余裕があれば、きっと彼は織姫を突き離したりしないよね…という思い
ここで言うのもあれですが、私は一応BLとNLは分けるようにしています
なので一織も好きだけどそれと同時にイチウリも好きなのです
呼ぶ、という表現は生温い。それは明らかに叫ぶ、というような声量で。
生徒用玄関を出て家に向かって歩き出した矢先、後ろから聞き慣れた声で名前を叫ばれ、一護は目を丸くしながら足を止めて振り返った。
その声に反応したのはどうやら彼だけではないらしく、周りに点々と居る何人かの生徒も共に玄関に目線を向けていた。何人かは一護を振り返っていたけれど。
生徒の視線を一身に集めている叫んだ張本人は、注目を浴びて恥ずかしがるでも無意識に叫んで慌てたという事も無く、満面の笑顔で彼に駆け寄った。長い髪を靡かせながら小走りに学校から出てきた人物に、別の意味で視線が集まる。
井上織姫、だ。
「井上?」
「黒崎くんっ、今帰り?お家の用事とか?」
若干息を切らしながらも、無垢な笑顔は崩れないままに口を開く。二人は生徒の視線を集めていた。
織姫の問いに、一護は緩く首を振った。別に寄り道をする場所も無いし、まっすぐ家に帰る以外他の選択肢が無いのだ。きっと、いつもは啓吾やら水色と共に帰宅しているのに今日はそうでないため、なにか用事でもあるのかと思われたのだろう。
二人が居ないのは偶然で、啓吾は居残りで(待ってやるのは面倒くさい)、水色は如何やらデートの約束があるらしい(良くあることだ)。
一護は首を傾げながら「何か用か?」と織姫を見ると、彼女は一瞬キョトンとした顔をした後、思いだしたように口籠る。井上にしては珍しい、と小さくそう思っていると、目の前の少女が呟いた。
「…あの、黒崎くん」
「ん?どした?」
「あっ、あたし……今から、あたしと付き合って下さいっ!!」
先程一護の名を呼んだ時と同じような大音量で、再び彼女は叫んだ。一護には勿論、周りに居る生徒たちの耳にもしっかり届いたその『告白』とも呼べる一言は、静かな午後の空に木霊した。
流石の一護も言葉に詰まったのか、「ん?」という顔で彼女を見つめる。
そのしんとした空気を訝しげに思ったのか、叫んだ本人も自分の言葉を頭の中で繰り返した。
突然、彼女の顔が真っ赤に染まる。
「あっ!!ち、違うの!間違ったの!そうゆうことじゃ無くてあたしはただ黒崎くんが暇ならこれから一緒にケーキ食べに行くの付き合って欲しいなって事であたしと付き合ってじゃ無くてあたしに付き合ってって事でごめんね黒崎くんあたしってばそんなごめんね忘れて!」
パニックに陥って今にも泣きそうになる織姫を見て、年中仏頂面の彼が吹き出した。
落ち着けと笑いながら言うと、織姫はそれはもう恥ずかしそうに顔を俯かせてしまう。
「いいぜ、どうせ俺暇だしな」
「ほっ、ホント?!」
真っ赤で破裂しそうだった彼女の顔は、一護の了承の言葉一つで元通りの笑顔に戻る。自分の単純さを分かっていても、織姫は嬉しいという感情を隠そうとしなかった。
彼の腕を引っ張って、喜びを前面に押し出した表情で早く行こうと急かす織姫と、苦笑を交えながらも彼女を拒む事を決してしない一護。
二人は時々何かを話して、小さく笑いながら校門を通り過ぎる。隣に並んで歩いて、ついでに織姫が一護の腕を掴んでいるものだから、一目見たら普通の『コイビト』に見えない事も無い。
あぁ……、デートの約束か
一部始終を見ていた生徒達の思考は見事なくらいに一致した。
翌日の事。
「一護の裏切り者おおおおおおおおおおお!!!」
「だからっ、誤解だっつってんだろ!!」
「何が?!何が誤解?!俺が居残りでひぃひぃ悲しんでいた時にお前はまさかデ・ェ・ト!だなんて!!しかも相手は井上さん!!お前は硬派で俺の友だと思っていたのにッ……!!」
お前なんて絶交だぁぁーーー!!!などと叫びながら、演技くさい走り方で啓吾は一護の前から姿を消した。露骨に面倒くさそうな顔をして、見えなくなった通称馬鹿の走り去った方向を睨む。
如何やら昨日の二人の遣り取りの一部始終を見ていた生徒達を発端として、言われも無い噂を立てられてしまったらしい。一護は頭が痛くなった。
前から怪しいとは思ってたけどねー、という意味有り気な台詞を言った水色を睨んで、一護はどうやって織姫にこの誤解を解こうかを考えていた。きっと、彼女も困っている筈だ。
学校に来るなりたつきに蹴られ、千鶴に殴られ、啓吾に泣かれ、水色にからかわれ、そのうえで織姫にまで悪い印象を持たれてはたまったものではない。よくよく考えたら、もしかしてこの誤解の原因は彼女の行動に有ったのではないかとも思うが、彼女を責める気は一切無い一護はそうそうに考えるのを止めた。
学校に来た織姫の顔はいつも以上に嬉しそうに微笑んでおり、一護との噂を聞かれても幸せそうに笑って喜んでいたのは言うまでも無いのだった。
「あんた、結局織姫とデートしたの?」
「デートじゃねぇよ!ちょっと一緒にケーキ食いに行っただけだっつの!」
「どーう見たってデートじゃねーかよぉぉ一護のスケベ!エロ魔人!」
「殺すぞてめぇ!井上だってデートじゃないって言ってんだろ!」
「うん、デートじゃないよ。えへへ」
(井上は何でこんな嬉しそうなんだ…?)
――――――――
一緒にケーキ食べただけで幸せの骨頂
一←織!一織可愛くてすごい好きです。ほのぼの!寧ろ一護関係のノーマルは殆ど好きです
新章に突入してから二人は何時くっつくのかなとそわそわしております
これを考えたきっかけが、新章で織姫が一護を誘ったんだけど断った、ってとこにある。一護にもうちょっと余裕があれば、きっと彼は織姫を突き離したりしないよね…という思い
ここで言うのもあれですが、私は一応BLとNLは分けるようにしています
なので一織も好きだけどそれと同時にイチウリも好きなのです
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