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2026年06月13日
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ぶりしょーと
2011年12月24日
ぶりちの短すぎるお話たち
短すぎるお話たちです(大事なことなので二回言いました
短すぎて話にならないくらいには短いです
上の話ほど新しくなってます
短すぎるお話たちです(大事なことなので二回言いました
短すぎて話にならないくらいには短いです
上の話ほど新しくなってます
あーあ、壊れちまった。
振り向いたら、銀城が目を細めながら動かない腕をつまんだ。だらりと垂れた片腕はこれから先動くかどうかわからない。彼の頑張り次第じゃないかな。
まあいい。これはもう用済みだったんだから。そう言うと、銀城が呆れたような目を向けてくる。
「壊れるまで記憶弄んなっつってんだろうが。死体処理めんどくせーんだぞ」
舌打ちをしながら、コイツどうするかなと呟きが聞こえた。因みに言っておくけどまだ死んでいない。ただ記憶がショートして頭に障害を起こしてる。放っておけば死ぬから、同じことなんだけど。
僕にとってはどうでもいい。これはなんかあんまり好きな人間じゃなかったし。死んじゃおうが壊れようが、もう僕の知ったことじゃない。
銀城が困るのなら、もう壊さないようにしたいんだけど。
正直に言うと、僕にとって銀城以外はどうでもいい存在だ。この世にどんな人間がいるかどうかなんて興味ない。
僕にとっての世界とは、銀城が居るか居ないかだ。居るならそれ以外は必要ないし、居ないならこの世界は必要ない。
本当なら、銀城以外はみんな壊れて死んでしまえば良いんだけど、銀城はそれを良しとしない。利用する人間なんて、僕だけで十分なのに。僕がいれば、他の人間なんて必要ないのに。
いつになったら銀城と僕だけの世界になるんだろう。その願いを持ち続ける限り、きっと僕は人を壊し続けてしまうんだろうな。
20111223
―
「…クリスマス近いな」
「ああ、そうだね。正直僕にとってはどうでもいい部類に入る行事だけど」
「騒いどいて損はないと思うけどな…お前、クリスマスなにすんの?」
「さっきも言った通り対して興味もないし、いつも通りに過ごすよ。君の家では家族みんなで過ごすんだろ?」
「ああ、遊子が今年は豪華なケーキ作るんだって気合い入れててな」
「楽しみで良いじゃないか」
「………お前も来るか?どうせ毎年ケーキ余るし、大勢で騒いでた方が楽しいだろ?」
「……いや、家族水入らずの時間を邪魔するのは気が引けるよ。それに…一人には慣れてる」
「……そっか」
「……少し、羨ましいけどね」
「じゃあ来いよ。興味がなくてもクリスマスに何もしねーなんて勿体ねーよ」
「何もしない訳じゃないさ。少しだけ夕食を豪華にするとか」
「じゃあクリスマスのメニューは何だよ」
「まだ決まってないんだよ。今年は何にしようか、………そうだ黒崎、君は何が食べたい?」
「俺?……カレーが食いたい」
「そうか。じゃあカレーにしよう」
「良いのかよ!つか俺の食べたいものじゃ意味ないだろーが」
「…君が食べに来てくれれば良いじゃないか」
「え」
聞き返すと、石田は俺から目を逸らした。
これはどういうことだろう。つまり俺は誘いを受けたってことか。
何だ、一人が慣れてるとかなんとか言いながら。コイツからの誘いを俺が断れないことを知っているのだろうか。
「クリスマス、しょうがないから家族にキャンセル入れておいてやるよ」
少し意地の悪い笑みを浮かべながらそう言うと、勝手にしろと小さい呟きが聞こえた。
遊子特製のケーキを持って押し掛けてやる。
20111217
―
黒崎くん。
黒崎くん。
あたしは心の中で名前を呼ぶ。何度も何度も。
聞こえないことくらい分かっているけど、あたしは名前を呼べるだけでしあわせ。
黒崎くん。黒崎くん。
名前を呼んでも呼んでも物足りないのは、きっとあたしが自分の想いを制御できないからだ。口では何とでも言えるけど、あたしの意識だけは酷く正直。
名前を呼ぶだけでしあわせだなんて、でもこれは本当だった。
みんなで楽しくお喋りしてるときだって、あたしはいつも黒崎くんの名前が呼びたくなる。だから心の中でだけ、その名前を呼び続ける。
その呼び掛けが、黒崎くんに振り向いてほしいという感情が溢れ出ているからだと気付いてない訳じゃなかった。でも確信したら辛くなるから、その辛さをまた名前を呼んで誤魔化す。
黒崎くん。
黒崎くん。名前を呼べるだけでいい。
黒崎くん。それだけでしあわせなのに。
黒崎くん。(気付いてほしいと思うあたしは、)
「どうした?井上」
気付いてもらえることがしあわせだと感じてしまったあたしは、とても欲張りだ。
20111206
―
「お前って本当に可愛げってモノがねーよなぁ」
「ほう、貴様は大の男に可愛さを求めていたのか。元から変態だとは思っていたが予想以上だ。早く出ていけ。そして死ね」
「ちげーよ!てか言い過ぎだろちょっとした一言に!!」
「煩い、大体お前は何故来る。私は忙しいと何度言ったら判るんだ」
「良いだろ別によー」
「お前はここに来る明確な理由を話さないから、本当の意味で邪魔だ」
「とかなんとか言う割によう、ちゃんと俺の話聞いてる辺りお前って律儀だよなぁ」
「お前がうろちょろしていると目障りだから態々暇を取ってやっているんだ」
「素直じゃねーなぁ。でもそういうとこだけは可愛いげがあるよなお前」
そこまで言うと、目に向かって煙草が飛んできたから一心は口を閉じた。平気な顔で人に根性焼きをやってのけようとした知り合いは、禁煙場所にも関わらず再び煙草をくわえる。相変わらず乱暴でやはり素直じゃないと思った。
しかしそんなところを可愛いと思ったのもまた本当なのだ。
20111205
―
この世で一番好きな人間は誰だと聞いたら、石田は目を丸くした。
俺達は一応好き合っていて、家にだって上がらせて貰うくらいには良好な関係を築いてきた。でもソイツはまだまだ俺との近くなる距離に慣れていないようで、会話をしてもなかなか続かない。
好きなものとか嫌いなものとか趣味とか、何でも良いからコイツの事をもっと知ろうと思ったのに、ソイツは自分の事に関する話を一番苦手としているらしかった。
自分に興味がないのか何なのか、ソイツの事を聞くと少し面倒臭そうな困惑したような顔で考え始める。
そんな奴が、一つの会話を振ると途端に嬉しそうに、誇らしそうに話すのだ。それは滅却師の話ではなく、ソイツの爺さんの話だった。
僕の師匠は凄い人だったんだ、から始まって、教えられた知識とか爺さんの性格とか好きなものとか武勇伝とか。話の種が尽きることがないみたいにずっと喋り続ける姿が嬉しくて、半分は聞き流しながら頑張って聞いていた。
でもあまりにも嬉しそうに話すから少し悔しくなって、最初の質問をした。答えなんて今までの話から既に分かっていたけど、何だか無性に聞きたくなった。
別に期待してるわけでも無かったし、ずっと尊敬し続けた爺さんに俺が敵うわけが無いことくらい承知の上だった。
「そんなの師匠に決まってるじゃないか」
当然だとでも言うように、石田は少し笑った。それを見て俺は何故か安堵した。
師匠の話をして笑う石田が好きだから良いのだ。
いつかその話の中に俺の名前が出てくれればいいななんて、あんまり期待はしないけど。
20111204
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