[PR]
2026年06月13日
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
家族
2010年07月17日
デュエルアカデミアの廊下を歩いていた十代は、視界の中に入ってきたエドに声を掛けようとした。
しかし、彼は珍しくぼーっとしていて、あらぬ方向に視線を向けていた。
……いや、よく見ると、彼の前方に吹雪と明日香が歩いていた。吹雪の方が明日香に何かと会話を振っているようで、明日香はそんな兄の話を聞きながら、呆れたり、驚いたり、照れたり、困ったように眉を下げたり、嬉しそうに笑ったり。
仲の良い兄妹。エドはそれを見つめていた。
十代は少し早足でエドに近付くと、自分よりも少し低い位置にある肩をぽんと叩いた。
「よっ、エド!どうした?」
「…十代か。別に…なんでもない。」
エドは十代を一瞥すると、すぐに視線を背ける。もう、天上院兄妹に目を向けることはなかった。
「明日香と吹雪さんがどうかしたのか?」
「だから、なんでも無いって言ってるだろ。」
だって、エドが二人を見てるなんて珍しすぎるだろ、意味も無く二人を見ることなんてそうそうないじゃん、絶対何かあるだろ。なんて言う十代の観察力とかいざと言う時の鋭さが、今のエドにとってとても面倒くさいもので。
溜息をついて、エドは歩き始めた。特に行く所なども無いが、なんとなく歩を進める。
実際は、十代から離れたかったため、なのだが、当の十代はエドを追いかけるように歩いていた。
何でこいつ付いて来るんだ…?疑問に思わずにはいられなかったが、何も言わなかった。
途中で、翔を見た。手には自身の兄である亮の写真を持っていて、それを見ながら翔は溜息を漏らしていた。
亮は、今や勝利に飢えたヘルカイザーである。それでも、別人のようになったとしても、翔にとって亮は尊敬すべき兄。心配をしているのかもしれない。
そんな翔の姿を、エドはまたぼーっと見ていた。
「エド、兄弟が欲しいのか?」
「?!」
しばらく歩いていると、不意に後ろからそう聞かれた。思い切り驚いた顔で振り返る。
当の十代は何でもないような顔をして、「そうなのか?」と首を傾げていた。
「…………そんなわけあるか。」
「でもさー、明日香とか翔を羨ましそうな目で見てたじゃん。」
「見てない!」
羨ましそうな目で見ていたのか、迂闊だった、エドは心の中で反省した。
兄弟、というか、家族、が少しだけ羨ましかった。エドは幼いころに父親を亡くしていたし、保護者だと思っていた人間は、父親殺しの犯人。エドがその人間を殺した、と言うのは語弊があるが、倒したのは本当だ。
幸せな家庭は、父親が死んだときから終わっていた。
だから、幸せな家族を見ていると、少しだけ、ほんの少しだけ羨望の眼差しで見てしまう。
昔の事を思い出したのか、エドは無言で俯く。
「なぁエド、オレのこと『兄さん』って呼んでいいぜ!」
「…………はぁ?」
十代の台詞を聞いて、エドは顔を上げた。十代はにこにこと人懐っこい笑顔を浮かべながら、エドの頭をポンポンと叩く。
当のエドは、「コイツアホだ」とでも言うような顔をして十代を見る。
自分よりも精神年齢が確実に低い人間を兄さんと呼ぶのはどうだろう。そもそも、友人(エドはこれを否定したようだが)を兄さん呼びはどうだろう。呼べるはずがない。
だけど、十代の気遣いが少しばかり嬉しかったのも事実。
「………、…………兄さん、」
小さく呟くと、ニコニコと笑っていた十代の目が大きく見開かれる。そっちが呼べって言ったんじゃないか、なのに何でそんな顔をする!そして何故呼んだ自分!!エドは羞恥心で顔が熱くなる。
「ご、めん、本当に呼んでくれるって思ってなくて…、あ、でも、なんか照れくさいな!」
「うるさいうるさい黙れ!今のは忘れろすぐ忘れろ今すぐ忘れろ!!」
「何でだよ!俺嬉しいぜ!弟ができたみた「ああああああ黙れ黙れ黙れ!!」
エドは十代から顔を背けて、何も言わずに早足で歩く。十代が何か声をかけたようだが、エドには何も聞こえない。顔が熱くて熱くてしょうがない。
「おーいエドー、もう呼んでくれないのかよー?」「呼ぶか馬鹿!ああもうアホらしい!」「もう一回呼んでくれよ!ほら『兄さん』!」「うるさいうるさいうるさい追いかけてくるな!」
言い合いをしながら歩き去る二人の姿は、端から見れば仲の良い兄弟に見えなくも無かった。
――――――――
十代に振り回されるエドって可愛いよね!とか思った結果がこれだよ!
それにしても十代のキャラが迷子だがまあいいや!!
しかし、彼は珍しくぼーっとしていて、あらぬ方向に視線を向けていた。
……いや、よく見ると、彼の前方に吹雪と明日香が歩いていた。吹雪の方が明日香に何かと会話を振っているようで、明日香はそんな兄の話を聞きながら、呆れたり、驚いたり、照れたり、困ったように眉を下げたり、嬉しそうに笑ったり。
仲の良い兄妹。エドはそれを見つめていた。
十代は少し早足でエドに近付くと、自分よりも少し低い位置にある肩をぽんと叩いた。
「よっ、エド!どうした?」
「…十代か。別に…なんでもない。」
エドは十代を一瞥すると、すぐに視線を背ける。もう、天上院兄妹に目を向けることはなかった。
「明日香と吹雪さんがどうかしたのか?」
「だから、なんでも無いって言ってるだろ。」
だって、エドが二人を見てるなんて珍しすぎるだろ、意味も無く二人を見ることなんてそうそうないじゃん、絶対何かあるだろ。なんて言う十代の観察力とかいざと言う時の鋭さが、今のエドにとってとても面倒くさいもので。
溜息をついて、エドは歩き始めた。特に行く所なども無いが、なんとなく歩を進める。
実際は、十代から離れたかったため、なのだが、当の十代はエドを追いかけるように歩いていた。
何でこいつ付いて来るんだ…?疑問に思わずにはいられなかったが、何も言わなかった。
途中で、翔を見た。手には自身の兄である亮の写真を持っていて、それを見ながら翔は溜息を漏らしていた。
亮は、今や勝利に飢えたヘルカイザーである。それでも、別人のようになったとしても、翔にとって亮は尊敬すべき兄。心配をしているのかもしれない。
そんな翔の姿を、エドはまたぼーっと見ていた。
「エド、兄弟が欲しいのか?」
「?!」
しばらく歩いていると、不意に後ろからそう聞かれた。思い切り驚いた顔で振り返る。
当の十代は何でもないような顔をして、「そうなのか?」と首を傾げていた。
「…………そんなわけあるか。」
「でもさー、明日香とか翔を羨ましそうな目で見てたじゃん。」
「見てない!」
羨ましそうな目で見ていたのか、迂闊だった、エドは心の中で反省した。
兄弟、というか、家族、が少しだけ羨ましかった。エドは幼いころに父親を亡くしていたし、保護者だと思っていた人間は、父親殺しの犯人。エドがその人間を殺した、と言うのは語弊があるが、倒したのは本当だ。
幸せな家庭は、父親が死んだときから終わっていた。
だから、幸せな家族を見ていると、少しだけ、ほんの少しだけ羨望の眼差しで見てしまう。
昔の事を思い出したのか、エドは無言で俯く。
「なぁエド、オレのこと『兄さん』って呼んでいいぜ!」
「…………はぁ?」
十代の台詞を聞いて、エドは顔を上げた。十代はにこにこと人懐っこい笑顔を浮かべながら、エドの頭をポンポンと叩く。
当のエドは、「コイツアホだ」とでも言うような顔をして十代を見る。
自分よりも精神年齢が確実に低い人間を兄さんと呼ぶのはどうだろう。そもそも、友人(エドはこれを否定したようだが)を兄さん呼びはどうだろう。呼べるはずがない。
だけど、十代の気遣いが少しばかり嬉しかったのも事実。
「………、…………兄さん、」
小さく呟くと、ニコニコと笑っていた十代の目が大きく見開かれる。そっちが呼べって言ったんじゃないか、なのに何でそんな顔をする!そして何故呼んだ自分!!エドは羞恥心で顔が熱くなる。
「ご、めん、本当に呼んでくれるって思ってなくて…、あ、でも、なんか照れくさいな!」
「うるさいうるさい黙れ!今のは忘れろすぐ忘れろ今すぐ忘れろ!!」
「何でだよ!俺嬉しいぜ!弟ができたみた「ああああああ黙れ黙れ黙れ!!」
エドは十代から顔を背けて、何も言わずに早足で歩く。十代が何か声をかけたようだが、エドには何も聞こえない。顔が熱くて熱くてしょうがない。
「おーいエドー、もう呼んでくれないのかよー?」「呼ぶか馬鹿!ああもうアホらしい!」「もう一回呼んでくれよ!ほら『兄さん』!」「うるさいうるさいうるさい追いかけてくるな!」
言い合いをしながら歩き去る二人の姿は、端から見れば仲の良い兄弟に見えなくも無かった。
――――――――
十代に振り回されるエドって可愛いよね!とか思った結果がこれだよ!
それにしても十代のキャラが迷子だがまあいいや!!
PR
Comment