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2026年06月13日
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始まりってそんなもん 3(十エド)

2011年07月27日
高校生パロ十エド














ロッカーを勢い良く開けて、靴を取り出した。
今日はとても気分がよくて、それはきっと昼休みの出来事があったからだろうと思う。
結局あれから俺のテンションは一向に下がらず、珍しくも午後の授業はすべてはっきり目が覚めていた。だからって授業を聞いていたかどうかはまた別の話なんだけど。
うきうきした気分で玄関を出る。家に帰ったらカードの調整とかしよう。そんで明日またあいつに挑んで、絶対勝ってやろう。
外から一年の教室を見上げる。もう帰ったであろうあいつに向かって「また明日」って言う意味で見上げてみたんだけど、人影が見えて俺は一瞬動きが止まった。
あれ?誰かいる?
外に備え付けてある時計は午後七時半を回っている。因みに俺は部活帰りで、普段滅多に行かない部活に顔を出したのもきっと気分が良かったからだ。
それは置いといて。俺は一年生がこんな時間まで残っていることを不審に思った。今の時期別に大きな大会とかもないから、基本的に一年生は七時に全員解散となる筈だ。
何だか妙に気になって、俺は履いた靴を脱ぎ捨てて上履きを乱暴に履いて、階段を走った。一年の教室は三階だ。
もしかしたらなんかの居残りかもしんない。そう思いながらも、足は止めずに教室へ向かう。
目の前に迫った戸を、がらりと開けた。

「…あれ?」

それは良く見慣れた顔だった。

「エドじゃん!まだ残ってたのか?」

銀髪に、こっちを見たときの碧い目。見間違えるはずもない、今日出会ったその人物だ。
エド、というのは彼の名前で、今日教えて貰った。どうやら外国生まれらしいけど、そういうのはどうでも良かった。外国生まれなら、目が青くて綺麗なのも頷ける。
当のエドは、俺を見て目を丸くしたり何か少し顰めっ面になったり、以外にも表情がころころ変わる。初めて見たときはすごく無表情だったから、いろんな顔を見れるのは何だか嬉しい。

「…先輩、何の用ですか」
「いや別に、何か人がいたっぽいからこんな時間まで何してんのかなと思って」

そう言うと、エドは溜息をついた。何故溜息をつかれたのか俺にはわからなかった。
エドの隣りの空いてる席に腰掛ける。そんで向き直って、俺は疑問をぶつけた。

「なぁ、こんな時間まで何してんの?」
「何時まで何処にいようが僕の勝手ですよ」
「毎日?」
「ええ、毎日」

エドは俺の顔を見てはくれない。昼休みのときもそうだったけど、基本的に声や口調に棘がある。淡々と返す答えとか、興味が無さそうな態度とか。何だか近寄り難い雰囲気があるのも確かかもしれない。
けれど俺は、そういうのも別にどうでもいい。

「こんな遅いと、家の人心配するんじゃないか?」
「……別に、心配なんてしません」
「するって。俺と一緒に帰ろうぜ」

再び嫌そうな顔をされた。こいつは、俺に見せてくれる顔と言えば顰めっ面か嫌そうな顔だ。それが少し不満だったけど、それは一緒に帰ることには関係ない。
行こうぜ、と促すと、暫くの間無言だったエドが深い溜息を吐いて立ち上がった。何だかんだいいつつ、しっかり俺の言葉を聞いてくれる。良い奴だ。
だから、俺はこいつの棘なんか気にならない。
隣を歩く俺よりも少し背の低い後輩は、むすっとした顔をしながら俺と同じペースで歩いている。
嫌そうな顔をしていたくせに、さっさと靴を履いて俺のことを待ってくれる。
やっぱり俺は、こいつの棘なんか気にならないのだ。


――――――――

エドくんは自分に関わってくれてる十代くんのことが少しだけ気に入ってるんじゃないかな!
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