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2026年06月13日
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あし
2010年12月16日
「っつぁっ!!」
聞こえたのは真夜中。
部屋に響いた短い悲鳴に、翔はぱちりと目を覚ます。
何事かと思いながら上半身を上げるが、寝起きの頭の覚醒にはまだまだ時間がかかるらしく、ぼーっとしたままにきょろきょろと周りを見渡す。今の悲鳴は聞き違いか、夢でも見ていたのかな、そう思う。悲鳴が上がるような夢を見ていた事に、少しだけ身震いした。
「……う、ぐぅ……っ」
聞き違いなどではない、明らかにその声は現実の自分の耳に入り込んでくる人間の声、それは確実に自身の上から聞こえてくるもので。
再び聞こえてきた呻き声で完全に意識がはっきりし、まさか、と思いながら慌てて二段目のベットから梯子も使わずに飛び降りる。あまり高さが無かったお陰か、難無く床に着地した。
「アニキ!」
「…つ、ぅ……ぅ」
「アニキ!どうしたの?!大丈夫?!」
返ってくるのは苦しげな呻き声だけで、返事はない。
きつく目を閉じたまま、十代は包まっていた布団を蹴飛ばしてシーツを強く握っていた。表情は苦痛に歪み、額には脂汗、息も荒い。普段の彼からは考えられないくらいに弱っている姿。
世界の終りが訪れたのかと、混乱していた翔は本気でそう思った。
このまま放っておくと十代は死んでしまうのではないか、考えたく無くても自然と頭に浮かぶ最悪な結末に、恐怖で動けなくなる。
目の前が涙でぼやけていくのを感じながら、翔はただ目の前で叫んだ。
「アニキっ!死んじゃ嫌だよ!」
「……は、………はぁ、はぁッ……」
呻き声は聞こえなくなり、代わりに苦しげな息遣いだけ聞こえてくる。それでも先程までの苦痛の表情は和らぎ、暫く呼吸を続けた後、ふう、と小さく息を吐いた。
翔が目を開けたとき、十代は元の彼に戻っていた。未だに少し額に汗が浮かんでいるが、服の袖でそれを拭うのを見ながら翔が泣きそうな声を上げる。
「アニキぃぃぃ!!死んじゃうかと思ったよおぉぉ!!」
「あ……翔、ごめんな、起して」
「良いんすよ!アニキが無事ならそれで…!」
目の前の小さい同年代の頭を撫でながら「さんきゅ」と笑う十代は、やはりいつもの十代で。
では、先程の異常な苦しみ方は何だったというのだろう。先程の変わりようを感じさせないほどに、十代はいつも通りに戻っている。
何があったのかと、翔は聞いた。十代にとって話したくない出来事なのかもしれないが、これからも彼がこんな苦しむ様を見る事になったらきっと自分は耐えられない。知る必要があると思ったのだ。
何かの病気だったら、自分にできる事は何も無いかもしれない。でも、少しでも彼の手助けをしたい。
真剣な眼差しで見つめられ、苦笑して頬を掻きながら口を開いた。
足を、撫でたまま。
「別に言うほどの事でもないんだけどさ」
「そんなこと無いよ!あんなに苦しんでたのに」
「……俺も、これでこんな苦しんだのは小さい時以来だなぁ」
やはりよくあることなのか。思った通り何かの病気なのか。
翔はぐっと力を入れて、十代の次の言葉を待った。
「久しぶりだったんだよ……足攣るの」
――――――――
な ん だ こ れ
足攣るだけの話でした
聞こえたのは真夜中。
部屋に響いた短い悲鳴に、翔はぱちりと目を覚ます。
何事かと思いながら上半身を上げるが、寝起きの頭の覚醒にはまだまだ時間がかかるらしく、ぼーっとしたままにきょろきょろと周りを見渡す。今の悲鳴は聞き違いか、夢でも見ていたのかな、そう思う。悲鳴が上がるような夢を見ていた事に、少しだけ身震いした。
「……う、ぐぅ……っ」
聞き違いなどではない、明らかにその声は現実の自分の耳に入り込んでくる人間の声、それは確実に自身の上から聞こえてくるもので。
再び聞こえてきた呻き声で完全に意識がはっきりし、まさか、と思いながら慌てて二段目のベットから梯子も使わずに飛び降りる。あまり高さが無かったお陰か、難無く床に着地した。
「アニキ!」
「…つ、ぅ……ぅ」
「アニキ!どうしたの?!大丈夫?!」
返ってくるのは苦しげな呻き声だけで、返事はない。
きつく目を閉じたまま、十代は包まっていた布団を蹴飛ばしてシーツを強く握っていた。表情は苦痛に歪み、額には脂汗、息も荒い。普段の彼からは考えられないくらいに弱っている姿。
世界の終りが訪れたのかと、混乱していた翔は本気でそう思った。
このまま放っておくと十代は死んでしまうのではないか、考えたく無くても自然と頭に浮かぶ最悪な結末に、恐怖で動けなくなる。
目の前が涙でぼやけていくのを感じながら、翔はただ目の前で叫んだ。
「アニキっ!死んじゃ嫌だよ!」
「……は、………はぁ、はぁッ……」
呻き声は聞こえなくなり、代わりに苦しげな息遣いだけ聞こえてくる。それでも先程までの苦痛の表情は和らぎ、暫く呼吸を続けた後、ふう、と小さく息を吐いた。
翔が目を開けたとき、十代は元の彼に戻っていた。未だに少し額に汗が浮かんでいるが、服の袖でそれを拭うのを見ながら翔が泣きそうな声を上げる。
「アニキぃぃぃ!!死んじゃうかと思ったよおぉぉ!!」
「あ……翔、ごめんな、起して」
「良いんすよ!アニキが無事ならそれで…!」
目の前の小さい同年代の頭を撫でながら「さんきゅ」と笑う十代は、やはりいつもの十代で。
では、先程の異常な苦しみ方は何だったというのだろう。先程の変わりようを感じさせないほどに、十代はいつも通りに戻っている。
何があったのかと、翔は聞いた。十代にとって話したくない出来事なのかもしれないが、これからも彼がこんな苦しむ様を見る事になったらきっと自分は耐えられない。知る必要があると思ったのだ。
何かの病気だったら、自分にできる事は何も無いかもしれない。でも、少しでも彼の手助けをしたい。
真剣な眼差しで見つめられ、苦笑して頬を掻きながら口を開いた。
足を、撫でたまま。
「別に言うほどの事でもないんだけどさ」
「そんなこと無いよ!あんなに苦しんでたのに」
「……俺も、これでこんな苦しんだのは小さい時以来だなぁ」
やはりよくあることなのか。思った通り何かの病気なのか。
翔はぐっと力を入れて、十代の次の言葉を待った。
「久しぶりだったんだよ……足攣るの」
――――――――
な ん だ こ れ
足攣るだけの話でした
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