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2026年06月13日
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生きているということ。

2010年04月04日

んーチェスター可愛いなー可愛いなー!

クレチェスに異常に萌える今日この頃。



未来での旧トーティス村、もといミゲールの町で、一行は休息を取ることに決めた。
過去であまり休むことなく精霊と契約し、ダオス軍との戦争にまで参加、将軍であるダオスとの連戦。その上過去から未来への時間転移。普通の人間にはハードすぎる上に、命がいくつあっても足りないような行為だ。
それを、クレス達はやってのけた。
しかし、彼らがいくらダオスを倒す勇者達だったとしても、「疲労」という言葉が体から抜け落ちた訳ではない。いくら強くても、結局は一人の人間なのだ。
疲れている体を無理に動かして行動し、肝心なところで倒れてしまっては意味がない。そんなもの、笑いたくても笑えない冗談である。
それに、命を懸けたのはクレス達だけではない。
現代で、身を呈してダオスの魔法からクレスとミントを守り、過去へ導いた人間。
クレスの、大切な親友だった。

クレスが日課の剣の素振りを終えて、自分の部屋に帰ろうと思った時は、もう既に夜中だった。
空には星が散りばめられ、所々でキラキラと光っている。大きく輝く月のおかげで、辺りはほんのりと照らされていた。
いい加減戻らないとまずいかな、そう思ったクレスは、剣を鞘におさめ、自分の部屋に戻った。
他の客に迷惑が掛からないよう、そっとした足取りで歩く。こんな夜中だと、流石に誰も起きてないだろうなぁと考えながら、自身の部屋の戸を静かに開ける。
既に寝ていると思っていた、相部屋の人間が起きていることには素直に驚いた。
ベッドに座りながら窓の外を見ていた、クレスの幼馴染であり親友であるチェスターは、クレスに気付いたのかこちらに目を向ける。

「…お、クレス、お帰り。」
「……びっくりした。寝てると思ってたよ。」
「あー…、なーんか眠れなくてよ。」

苦笑しながら、再び窓の外に目を移した。何を見ているのか分からないが、月明かりで照らされた、彼の色素の薄い髪が綺麗だった。
クレスは暫くチェスターを眺めていたが、やがてゆっくりと彼に近づく。同じベッドに腰をかけると、目の前にある長い髪の毛を、ぐっと引っ張った。

「いでっ」

短い呻き声が聞こえた。チェスターは不思議そうに眉を寄せながら、クレスを振り向く。
当のクレスは、少しだけ満足そうな顔をしていた。

「なんだよ急に。」
「触れるなぁと思って。」
「はぁ?そりゃ当り前だろ。ここに居るんだから。」
「そっか、………当たり前、だったね。」

チェスターの髪をぐっと握りながら、俯き加減でクレスが呟く。何だか、親友の姿がいつもより小さく見える。頼りなさそうに俯くクレスに、「どうしたんだよ」と、問いかけた。
彼は、チェスターの髪を離そうとはしない。
「お前は生きてるんだよな」、そう呟いた。

「久しぶりだよ、お前に会うのも、話すのも、触るのも。僕、ミントには大丈夫だって言ってたけど、本当は不安で怖くて堪らなかった。いつも居た筈のお前の姿が無くて、正直僕は泣きたくてしょうがなかった。もしもお前が本当にダオスに殺されてたら、そう考えたら、一刻も早くお前のもとに戻りたかったよ。たくさん心配した。絶望だってした。父さんも母さんもいなくなって、僕にはチェスターしかいなかったのに。お前がいなくなったら、僕はどうしたらいいんだ、とか、たくさんたくさん考えた。」

「でも、お前は生きてた。何よりも嬉しいことだったよ。」

絞り出すように言いながら、笑った。
チェスターは目を丸くしながら聞いていたが、やがて溜息をついた。

「……馬鹿じゃねぇの。」
「ひどいな、これでも本当に必死になってたのに。」
「違うよ、人を勝手に殺すなっつーことだよ。」

髪の毛を掴まれたまま、チェスターはクレスに向き直る。

「俺はお前より先に死なねーって決めてんだよ。ちなみにお前が俺より先に死ぬのも許さねぇ。どんな時でも共に過ごしただろ?だったら、……死ぬ時も一緒だ。違うか?」

きっぱりと、しかし少しだけ恥ずかしそうに言う目の前の親友が、愛しくてしょうがない。
クレスは優しく微笑みながら、チェスターの髪を一房、持ち上げた。

「…当然だよ。僕の隣は、お前のためにあるんだから。」

そう言って、髪に口付けを落とす。
顔を赤らめながら「キザったらしい」と皮肉を言われたが、クレスはそれが嬉しくて仕方がなかった。
それが、自分と彼が共に生きているという証拠だったから。


――――――――

親友が目の前で自分達を守って倒れた時の心境って、どんなもんなのだろう。
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