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2026年06月13日
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とけるとける(勇者学:盾と杖)
2012年06月19日
虚しくなるのだとそのイケメンが言ったから、その整いすぎた顔を潰してやろうかと聞いてみたら丁重に断られた。
痛いのは嫌らしい。当然だ、俺だって痛いのは断固拒否。
それなのにやっぱり虚しいなあと呟きながらチョコレートを口に含むそいつは、それはまあ我侭な奴だ。
イケメンという最大の勝ち組に生まれて、バレンタインというわくわくするような行事に男子の夢を全て掻っ攫って積み重なったそれで椅子なんてものを作れるというのに、何が不満なんだ。
俺はというとまあまあ、好きな子からは貰えずでも一目惚れされた子には今年も貰った。という事で今年も俺は彼女の兄から恐喝を受けることになるのかと思うとうんざりした。でもまあ悪い子ではないからいいんだけど。いややっぱりよくない。
「たくさんチョコレートを貰うってね、嬉しいことなんだけど」
「ん?」
「去年も言ったように僕一人では食べきれない」
包みは大体ハート型で、どれがどの子のなんだかそいつ自身も全く把握してない。それなのにお返しはしっかりとするのだから律儀な奴である(お返しが10円程度の飴玉一個だというのは置いておいて)(しかも奴にチョコを贈るのは学校内の全女子であるから、本当は把握してなくてもいいのだ)。
「それと、本命が居ないからあんまりときめけない」
「お前めんどくせえなあ。いいじゃん貰えてんだから」
「河野君はさあ、好きな女の子から貰う一個と別に好きじゃない女の子達から貰うたくさん、どっちがいい?」
そう問われて浮かんできたのは、今やクラスも別であんまり交流もなくなった元委員長の姿だ。一応今でも好き…っぽいんだけど、正直よく分かっていない。
でも彼女からチョコレートを貰えたらきっと踊り狂うくらい嬉しいだろう。そんな俺ならきっと鋼野にだって勝てる。
ただだからと言って別に他の女子から貰ったチョコが嬉しくないわけではない。現に俺はまさゆきの妹からこうして貰っている訳だし、バレンタインに貰えるというのが特別で嬉しいのだ。
「杖は毎年貰いすぎたんだよ。だから有難味がねーんだ」
「そうなんだよ。だからこんなに虚しい気持ちになるんだ」
「貰わなきゃいいのに」
「まあ、うん」
言葉を濁すそいつは女に興味がないとか言いながらかなりのフェミニストで、でも好きな女子が居ないというのも事実で、一時期輪月さんとの噂が立ってたりしたけどそれは本人たちの口から否定された。
面倒くさい奴だ。良い奴なんだけど、途轍もなく面倒くさい。きっとコイツは貰えなかった奴のことなんて考えたこともないんだ。
食べ終わったチョコレートの包み紙を屋上のゴミ箱に捨てようとして、止めた。せっかくだし家のゴミ箱に捨てようと思った。
昼休みが終わりそう。そろそろ教室に帰るかなあと思ったが、遠い目をしながらちびちびとチョコを食べる杖の姿が目に留まって、ムカつくほどに横顔がイケメンだったのがすごく腹立たしかった。
(なんだよもう。モテるくせになんでそういう顔をするんだよ)
フツメンの俺には、イケメンの気持ちなんて全く理解できない。
でも何となくそいつがチョコレートを食べ終わるまでは待ってやることにした。
――――――――
勇者学というマイナージャンルで失礼!
バレンタイン回がとっても好きなので。というか盾と杖が仲良くしてるのが好きです
一応設定としては二年生のつもり。時間軸とかキャラとか違ってごめんね!
痛いのは嫌らしい。当然だ、俺だって痛いのは断固拒否。
それなのにやっぱり虚しいなあと呟きながらチョコレートを口に含むそいつは、それはまあ我侭な奴だ。
イケメンという最大の勝ち組に生まれて、バレンタインというわくわくするような行事に男子の夢を全て掻っ攫って積み重なったそれで椅子なんてものを作れるというのに、何が不満なんだ。
俺はというとまあまあ、好きな子からは貰えずでも一目惚れされた子には今年も貰った。という事で今年も俺は彼女の兄から恐喝を受けることになるのかと思うとうんざりした。でもまあ悪い子ではないからいいんだけど。いややっぱりよくない。
「たくさんチョコレートを貰うってね、嬉しいことなんだけど」
「ん?」
「去年も言ったように僕一人では食べきれない」
包みは大体ハート型で、どれがどの子のなんだかそいつ自身も全く把握してない。それなのにお返しはしっかりとするのだから律儀な奴である(お返しが10円程度の飴玉一個だというのは置いておいて)(しかも奴にチョコを贈るのは学校内の全女子であるから、本当は把握してなくてもいいのだ)。
「それと、本命が居ないからあんまりときめけない」
「お前めんどくせえなあ。いいじゃん貰えてんだから」
「河野君はさあ、好きな女の子から貰う一個と別に好きじゃない女の子達から貰うたくさん、どっちがいい?」
そう問われて浮かんできたのは、今やクラスも別であんまり交流もなくなった元委員長の姿だ。一応今でも好き…っぽいんだけど、正直よく分かっていない。
でも彼女からチョコレートを貰えたらきっと踊り狂うくらい嬉しいだろう。そんな俺ならきっと鋼野にだって勝てる。
ただだからと言って別に他の女子から貰ったチョコが嬉しくないわけではない。現に俺はまさゆきの妹からこうして貰っている訳だし、バレンタインに貰えるというのが特別で嬉しいのだ。
「杖は毎年貰いすぎたんだよ。だから有難味がねーんだ」
「そうなんだよ。だからこんなに虚しい気持ちになるんだ」
「貰わなきゃいいのに」
「まあ、うん」
言葉を濁すそいつは女に興味がないとか言いながらかなりのフェミニストで、でも好きな女子が居ないというのも事実で、一時期輪月さんとの噂が立ってたりしたけどそれは本人たちの口から否定された。
面倒くさい奴だ。良い奴なんだけど、途轍もなく面倒くさい。きっとコイツは貰えなかった奴のことなんて考えたこともないんだ。
食べ終わったチョコレートの包み紙を屋上のゴミ箱に捨てようとして、止めた。せっかくだし家のゴミ箱に捨てようと思った。
昼休みが終わりそう。そろそろ教室に帰るかなあと思ったが、遠い目をしながらちびちびとチョコを食べる杖の姿が目に留まって、ムカつくほどに横顔がイケメンだったのがすごく腹立たしかった。
(なんだよもう。モテるくせになんでそういう顔をするんだよ)
フツメンの俺には、イケメンの気持ちなんて全く理解できない。
でも何となくそいつがチョコレートを食べ終わるまでは待ってやることにした。
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勇者学というマイナージャンルで失礼!
バレンタイン回がとっても好きなので。というか盾と杖が仲良くしてるのが好きです
一応設定としては二年生のつもり。時間軸とかキャラとか違ってごめんね!
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