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2026年06月13日
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僕にとっての『優しいひと』

2009年11月07日

お父さんとお母さんの顔は、あんまり覚えてない。
もう何年も昔に、パルマコスタの『血の粛清』で、英雄だと言われたロイド・アーヴィングに殺された。
だから僕は、いくら世界を救った英雄でも、ロイドが大嫌いだ。
もとから好きだった訳じゃない(知ってたわけでもなかった)し、僕の住んでる街には、英雄ロイドの銅像までもが建てられているから、正直言って我慢ならない。
冗談じゃない。どうしてあんな奴にみんな拝むのか。それは、英雄だからなのか。
英雄だったら、人殺しでも許されるって言うの?
そんな事を思っているのは、このロイドを拝む街では、僕だけだった。

だから僕は、この街では邪魔者扱いだった。あっちへ行けだの、こっちに来るなだの。
僕は被害者なのに。ロイドに両親を殺された、被害者なのに。そんな僕の方が異端扱いされるなんて、もう意味がわからない。僕の居場所は此処にはないし、どこに行っても無いと思う。
散歩をしているだけで、いつもの双子に馬鹿にされる。ああもう、関わらないでほしい。勇気がないから、そんな文句さえ言えないけど。
挙句の果てに、ロイドの銅像に忠誠を誓え?そんなこと、死んでもしたくない。
そうしたらほら、また僕は何もできない。いじめられても、手を出す勇気なんてない。
前から突き飛ばされて、尻もちをついた。もう慣れたから、恥ずかしくはなかったけど。

そんなときに。
後ろに尻もちをついたとき、赤い髪の怖い顔をした人の足のぶつかっちゃって。
この街では初めて見たけど、きっとこの人もロイド信者だ。僕の様子を笑いに来たのかな。

って。
おもってた、けど。
その怖い顔の人は、僕の腕を引っ張って、立たせてくれた。

「……失せろ。」

双子にそう言って、すごい顔で睨んでた。
…助けてくれた人だけど、正直、怖かった。


でも、そんな人でも。
僕がこの街で初めて出会った『優しさ』だった。
ぶっきらぼうで、厳しい口調の人だったけど、僕にとっては『優しいひと』で。
きっとこの人は、この世界で一番『優しいひと』なんじゃないかって、僕は疑う余地も無かった。


――――――――

メインはエミルのリヒターに対する印象です。ほんとです。最初の方じゃないです。最後の短い方です。
最初の方はあれです。何だか考えたら楽しくて。捏造な部分もありますがね!!
ちなみに私はその時いらっときたので、忠誠を「誓わない」にしてしまいました。

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こいつの魅力……って、どこよ?

2009年10月23日
目の前には、頼もしくもあり、危なっかしくもある赤い背中。
いつもの双剣を慣れた手つきで振り回しながら、次々と敵を切っていく。
その姿が、たまに、少しだけ、ほんのちょびーっとかっこいいかなーなんて思ったことも…あるっちゃあある。
ぶっちゃけ認めるのはすっっっごく不満だけど、俺さまよりも剣の腕は上かなー、なーんて……。
思いたくないし思ってねーし!!
……なんだけど、現実って直視するとほんとにキビシイ。厳しすぎて話にならない。

全く俺さまの出番をさーっと奪っていきやがって。ま、楽できるからいいけど。
おぉ、ほら、あの姿をかっこいーって思ったのは俺さまだけじゃねーよ。
まったくあの赤い馬鹿は馬鹿なくせに俺さまより剣は上手いわ動きは早いわ周りに美人かわいこちゃんは集まるわしかも好意を寄せられてるわ!!
世の中って何が起こるかわからんもんだよ、ほんとーに。

みろよ、あんな可愛いフワフワした子に「だいじょぶ?」なんて聞かれて「全然大丈夫だぜ!」だってよ!そこは怪我したって言って介抱して貰うでしょーが!!
気付け、お前、後ろからあっつい視線を受けてんだぞ!何で気付かねーかな!
銀髪の美人もお前のこと見てんぞ!……どっちかって言うとこのお人は『見てる』よりも『見守っている』の方が確実に正しいな。
あの斧っ娘は……まぁ、特にあいつのこと見てないけど。
何でほんとにこいつの周りにはこーゆー子ばっかり集まんのよ!あの馬鹿のどこに魅力を感じるっつーのよ!

そんでそんな子たちをほっぽいてどうして俺さまのところに来るの!
「ゼロス、大丈夫だったか?」って、心配されるようなことしてないから!野郎の心配よりかわいこちゃんの心配をしろ!
「いやーロイドくんが頑張ってるおかげで俺さま楽できるわ~。」これは嫌味だ。さっさとあっちに行け。
「そっか。じゃあ俺、もっと頑張るよ。」……えぇあれ……?いやに素直じゃんか…。

何故あいつは張り切っているんだ…!嫌味も通用しないとか、何これ!あいつは未知の生き物?
詠唱中に見えるのは、あいつの頼もしい赤い背中。
何だか一瞬だけ、あいつが好かれる理由がわかったような気がしたけど、これはきっと気のせいだ。
と、頭の中でその言葉をエンドレスリピートした。


――――――――

不思議な話になった…。当初はロイゼロを書こうとしたんだ!
ロイドってパーティの中ではやけにモテるよね。多分この話は会ってまだ間もない頃だと思う。

守るお前と守られる俺

2009年10月04日
無理をしていたわけじゃない。

大体、一番疲れているのは前線で戦っているあいつの方だ。

俺さまはあいつが守ってくれてる中で、後ろから魔法を唱え続けるだけ。
たまーに前に出て戦ったりするけど、やっぱり俺さまに前線は合わないようだ。

今日も今日とて、後ろの方で魔法を唱える。敵を攻撃したり、仲間を回復したり。
……まぁ、はっきり言って回復も魔法も、すんごくだるいんだわ。
集中するから、気力が続かなくなったり、詠唱途中で邪魔されたりしたら、集中が急に切れてすんごい疲労が圧し掛かる。
魔法で疲れているのはジーニアスのガキもリフィル様も同じようなもんだけど。
一応俺さま、前線でも戦ってんのよね。

疲れた疲れた疲れた。
街まであと少しだって言うのに、弱音を吐きたくなった。
とうとうジーニアスとリフィル様はパーティから抜けた。ようやく休めるわけだ。
でも、俺さまは外れなかった。何故かというと、俺さまが外れるとパーティには回復役がいなくなる。しかも二人が抜けたパーティ編成はロイド、コレットちゃん、プレセアちゃんと来た。
コレットちゃんはいいとして、問題は二人だ。この二人は前線で、しかもあり得ないほどズバズバ突っ込んでいくから、生傷が絶えない。女の子なんだから、体大切にしろよなプレセアちゃん。
さっきは前線がロイドだけだったし、俺さまとリフィル様で回復が二人いた。から、何とかなったけど、俺さま一人で回復が間に合うか心配だ。ま、前線が二人な分、守りが固くなるからいいんだけど。
とか何とか考えてる間に、再び敵さんのお出ましだ。お呼びじゃねーってのに。

ああもう、体がだるい。



「ゼロス、お前さ、大丈夫なのか?」

は?何が?

「リフィル先生がいなくなって、回復とか辛いだろ。俺ら、傷多いし。」

おやおや、心配してもらっちゃってる?全然大丈夫だって、心配ご無用。……と言いたいところだけどね、ぶっちゃけすんごく疲れてる。さっきロイドくん達が止め切れなかった敵にやられた腕は痛いし、攻撃魔法に回復魔法に剣まで使って前線とか、何これどんだけ俺さま頑張ってんのって感じだけど、最初に言った通り、魔法使ってる奴よりも前線で戦ってるロイドくん達の方が大変なんだってわかってる。だから俺様がこんな我儘言えるはず無いのよ。

「何だよロイドくん、心配してくれてるわけ?お前らの方が大変なんだし、変な気使うなよ。俺様はぜんっぜん平気だぜ~。」
「嘘言うなよ。お前、さっきよりも顔色悪いぞ。」

そういうことは言わないでほしい。せっかく我慢してんだから、気付いたことをズバズバ言うな。
こいつは無駄に人の心の中を読んだりちっさい表情もよく見ているので、少しでも表情を崩したら負けだ。俺さまはいつもの笑顔を見せる。

「そんなこと無いって。俺さまの事ばっかり気にしてると、敵に隙を見せちまうぜ?そしたら俺さまの仕事増えるからさぁ、心配してくれてるんだったら頑張ってくれよ?」

そしたら、ロイドは予想外にも悲しそうな表情を見せたから、少しビビった。

「……ごめん。俺が怪我したり、敵を止められなかったせいでお前の仕事増えてるんだもんな…。何だかんだで、後方も前線もどっちも任せてるんだもんな……。」

ロイドくんの目線は、俺さまの怪我した腕。グミをもっと買い足しておくんだったな。少ないから使うわけにもいかないし、力を保存しておくために自分には治癒術をかけないようにしている。
こんな怪我、大したことは………痛いけど、あまり気になるほどじゃない。何だかロイドくんは自分が悪いと思ってるみたいだ。冗談、そんなことあるわけない。

「これは俺さまの不注意だぜ?お前が気にすることなんてなんもねーよ。」
「でも、後ろを守るのは俺たちの役目なのに…。」

どうしたらロイドの元気が元に戻るだろうか。下手に慰めたら逆効果になるだろうか?
俺さまなりに考えてたら、ロイドくんは顔をあげて、俺さまの肩をがしっと掴んできた。
何だよ、と聞こうとした時―――

「ごめん、次は、絶対にお前を守るから。そんで、俺も怪我しないように頑張るから!」

あ……うん、わかった…頼りにしてるぜ。
そう返すと、ロイドは人懐っこい笑顔でにこりと笑って、俺さまに背中を向けて走り出した。他の奴らのところに行ったんだろう。
……こんな面と向かって『守る』なんて言われたのは初めてだった。何時も、自分も身は自分で守っていたから。守られるなんてまっぴらだったから。
くそ、と思って俺さまは掌で顔を覆った。

ロイドに守られるなら、と、思ってしまった自分がいた。



――――――――

遠まわしですがロイゼロです。これはロイ←ゼロな感じかな?ゼロス一人称。
人に面と向かって「お前を守る」っていえるロイドは男前すぎると思う。
ていうか短くしたいのにどうしてこうも長くなるのか。

俺にとってのお前

2009年09月21日
俺は神子として生まれてきて。
神子だから生かされて。
神子だから、殺されかけた。

「神子」「神子様」「ゼロス様」

くだらない。くだらない。
好きで神子になったわけじゃない。
神子になりたかったのは、妹なのに。

いっそのこと、あの時死ねればよかったのに。
そうすれば、お袋も、妹も、何もかも、みんなが喜ぶんだ。俺が死んだってどうともしない。
俺が生かされてる理由は「神子」だから。
ああ、神子ってくだらない。

ある時、ロイド達に出会って。
俺はスパイ役を命じられて、仲間として行動することになった。ロイドのお人好しすぎる性格に驚いたけど、疑われてない。疑うはずがない。ロイドなら。
きっと最後には、俺みたいな裏切り者にピッタリな末路が待っていると信じて。

俺は、仲間を演じ続けて見せた。
でも、次第に。

「お前、悩みがあってもなさそうな振りするじゃん。」
「俺、ゼロスはがんばってると思うぜ。」
「ゼロスにも生きていてほしい。」
「信じてるから。」

こいつはどこまで見透かしているんだと思う発言の数々に、俺はどれだけ安心しただろうな。
ロイドが居るのなら、この世界も悪くない。
そう思った瞬間に、負けだとわかっていても。
俺は、そんなこと思っちゃいけないのに。

今、俺は。
「ロイド達を裏切りたくない」という気持ちが表れてきた。
ああ、最悪だ。
俺は死ぬはずなのに。
生きてちゃいけないはずなのに。

こんな思いをする前に、
やっぱりあの時、あそこで死んでればよかった。

生きたくなんか、なかったのにな。

――――――――

前の話のゼロスver。ゼロスはゼロスでたくさん悩んだと思うんだ…。
これでクラトスルートは、そりゃあゼロス死にたくなるわな。

私にとっての貴方

2009年09月20日
私は、神子として生まれてきて。
神子として生活して。
神子として生きて。
神子として、生かされてきた。

みんなが私を
「神子」「神子様」
と呼ぶ度に、「コレット」としての存在が薄れていくような気がして。

誕生日になる度に、みんなが私を祝うけど、それは「神子」として祝われているだけで、「コレット」として祝ってくれてるわけじゃないって。
分かってたし、気付いてた。
それでも私は神子だから、16年間、世界を救うために生かされて、世界を救うために死ぬんだ。
そういう運命なんだなって、認めてたから。
怖くはなかった。

それに、私は、ロイドがいる世界を救いたいんだ。
ロイドが笑っていられる世界になるなら、命の一つや二つ、投げ出すよ。ロイドが大好きだから。
私、ロイドがいるこの世界が大好きだから。
ロイドがいたから、この世界を護りたいって思えたから。
私が天使になっちゃって、私じゃなくなっても。
でも。

「天使になっても、コレットはコレットだろ。」
「天使になっても同じだ。一番最初に乗せてやるからな。」
「変じゃないよ。どんな姿になったって、コレットはコレットだ。」
「今度は、絶対にお前を守るから。」

ああ、そうだ。
何時でも、私の事を「コレット」だと、そう呼んでくれた。
そして、私が天使に近づく度に、とても悲しそうな顔をしてくれた。
私は、ロイドが大好きで。
ロイドがいるこの世界を護りたくて。
護るために、死に近づいて。
でも、そのたびにロイドは悲しい顔をして。

私、ロイドと一緒に居たいよ。
ロイドと一緒に、この世界に生きていたいよ。
生きたいよ。

死にたくなんて、なかったよ。

――――――――

神子である心境を勝手に妄想。
コレットは絶対死にたくないって考えたことあるよなぁ。
きっといろいろ苦しかったに違いない。ロイドが居てよかった。
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