[PR]
2026年06月13日
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ほのぼの
2011年01月15日
幸せなアスリチャヒュソフィ+教官は何処で見れますか…
「ヒューバート、今日一緒に寝てもいい?」
ツインテールを揺らしながら、首を傾げてそんな衝撃発言を口にしたソフィに、僕はどう反応して良いかわからなかった。正直に言うと、心の中では眼鏡が吹っ飛んだんじゃないかというほど動揺していた。
旅の途中でラントに用事があり、今日はここで一日休息を取ろうという事で僕達はラントの屋敷に居る。久々の我が家で兄さんは嬉しかったのだろう、全員でラント観光だ!だなんて今更な事を言っていたけど、誰一人として反対する事はおろか、迷う人間すらいなかった。……まぁ僕も久しぶりだからたまには兄さんに付き合ってあげるのもいいかなと思ったのだ。
まあ其処は割愛するけど、日も暮れてきたからシェリアは母さんと一緒に夕飯の支度、兄さんは教官と外れの方で稽古、陛下とソフィは共に花の水やりに出かけた。それを口実としたデートという可能性もある。あの二人は和解してから異常なほどに新密度が上がっているから。
パスカルさんは……如何やら行方不明のようだ。「晩御飯の時間になったら帰ってくるわよ」と笑いながら言うシェリアには、慣れたものだと感心する。
案の定、晩御飯ちょうどにパスカルさんはふらりと帰ってきて、食べるだけ食べて「おやすみ~」と言って早々に部屋に戻って行った。彼女達の部屋はソフィの部屋と一緒。シェリアも暫くしてソフィの腕を引いて部屋に入って行った。
僕と兄さんは同じ部屋で、陛下と教官が同じ部屋なのだが、兄さんと陛下が夜中にこっそり抜け出して夜のラントを探検しようという作戦をこそこそと立てていた。全く子供だ、なんて思いながら、少しだけ羨ましくなったのは内緒だ。因みに教官ももう察しているようで、にやにやしながら二人を見つめていた。
その後、教官は部屋に戻り、例の二人はもう既に視界から消えていて、その探検とやらに行ったのだろう。僕は特にすることも無いために部屋に戻り、昔の図鑑やら何やらを引っ張り出してはずっと読んでいた。
小さい頃は理解できなかった言葉が、今になってようやく理解できる。ああ、こんな事が書いてあったのかという感動が七年の時を跨いで漸く僕に伝わった。
そんな意味不明な感動に浸っていると、ドアがノックされる。そして最初に至る。
目の前のソフィは自身の物だろう枕を両腕で抱えていて、着ているのは白とピンクのパジャマ、帽子がもこもこと付いている。母さん、いつの間にこんな物を買ったんだ…。よく見れば帽子にはうさみみが付いてるし。ソフィにぴったりと言えばぴったりだ。
「ど、どうしたんですか?貴方の部屋はシェリア達もいますし、寂しくないですよ」
「今日は、ヒューバートと一緒がいいの」
だめ?と少しだけ眉を下げながらソフィが言う。
ああ、これは困った。大いに困った。これでは断れない。しかし了承する訳にもいかない。
いや、別に大丈夫だとは思うが、まあ色々もにゃもにゃとあるのだ。ちょっと複雑なのだ。
扉の前で固まったままに思考を巡らせ、考えに考えた末。
「………良いですよ」
「ほんと?」
パッと顔を輝かせる目の前の彼女に顔が綻ぶ。大丈夫だ、彼女は妹のようなもので、昔は兄さんともよく一緒のベッドで寝ていた。そんな感じのノリで一緒に寝ればいい。
兄さんと陛下はまだ帰ってきてないが、まあ良い。二人は二人で何とか出来るだろう。待つ理由も特にないし、とりあえず僕はソフィと共に自分のベッドに寝そべった。小さい頃は広いと思っていたベッドが、この歳になると小さく思える。今日はソフィも一緒だからかさらに小さい。
だけどこの狭さが嬉しくて、僕は柄にもなくソフィのツインテールを解いた頭を撫でる。
彼女は嬉しそうに笑うと、「ヒューバート大好き!」といきなり抱き付いて来るもんで心臓が跳ね上がった。
珍しく癒されるような空間に陥り、腰辺りに抱き付いているソフィの頭を撫で続けた。
時に、部屋のドアがガチャリと開いた。
「あ、リチャード!」
綺麗な金髪を若干ぼさぼさにして帰ってきた陛下は、僕とソフィの光景を見て目を見開いた。あれ、これはもしや不味い光景なのでは、今更そんな事を考えて、しかしもう既に遅い。彼は僕らをガン見している。
リチャード陛下は黙ったまま、何も言葉を発しない。これは本当に大いに拙いのではないか。何故拙いのかはわからないけど。
すると陛下が何かを口にした。小さすぎて認識できなかったけど、僕の間違いじゃなかったら「何をしているんだい?」と言ったんじゃないかなと思う。なんてタイミングで戻って来るんだこの人。
「あっ、あのですね陛下、これはそういうあれじゃ無くて」
「今日はね、ヒューバートと一緒に寝るの」
にこやかに爆弾を落としてくれるなこの子。
陛下はまた驚いたような表情をして、次に悔しさに顔を歪ませるような、そんな表情に。
「羨ましい」呟かれた一言、陛下は随分と積極的になったなぁと半分感心しつつ、いったい僕はどうなるのだろうかという不安もいっぱいいっぱいだった。
「僕もヒューバートとソフィとの交流を深めたい」
あれ?僕の見当違いの不安を他所に、陛下は近付いて来るなり僕のベッドの上に膝からダイブしてきた。スプリングが少し苦しそうに悲鳴を上げたが、それに反応するかのように小さな振動でソフィが少し宙に浮いた。
陛下が前のめりになって下敷になった僕と共にベッドに倒れた。衝撃は全くなかった。
「それで?なんだい内緒話とかしてたのかい?アスベルには内緒にするから僕にも教えておくれよ」
「俺に内緒って何の話だ?」
唇に指を当てながら陛下が笑った。のと同時に扉方向から兄さんの声。ああもうこれ収拾つかないな。
「アスベルには内緒だよ」「ないしょー」と、特にそんな話をしていた訳でもないのに悪ノリしている陛下の真似をしだすソフィ。兄さんが今度は僕の方を見ている。苦笑いするしかなかった。
「なんだよ、俺は仲間はずれか…」
状況をしっかり分かっていないようだが、仲間外れにされた事が気に入らなかったらしい。我が兄は若干いじけ始めた。
すると陛下がくすくすと小さく笑う。
「この中に混ざってきたら仲間に入れてあげるよ」
「アスベル、一緒に毛布はいろう」
「良いね?ヒューバート?」
何か僕が主犯みたいになってるんですが。もしかして全員僕のベッドで寝るつもり満々なのだろうか、という有り得そうなこれからの事を想定しながら、曖昧に答えを返しておく。
「まぁ……別に良いような気がしないでもないですが…」
「良いんだな!!」
これまた兄さんが僕のベッドにダイブ、再び下敷。ああもう、何でこの人達はこんなにテンションが高いんだ。
兄さんの下敷きになったままに、ソフィと目が合った。
彼女は満足そうに笑っていて、この子が笑っているならそれでいいかなと少しだけ思った。
だけどやっぱり重いんで兄さんは早く退いて下さい。
――――――――
グレイセスエフのリチャードがハイテンションで可愛かったので。もう恋愛要素とかいらんから友情メインでリチャソフィとかラント兄弟とかリチャ+マリとかの掛け合いもっと増やしてほしかった!
PR
Comment