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2026年06月13日
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おかえりとただいま
2010年01月23日
妄想万歳だなぁと思いました^q^
最近アスヒュが止まらない…
みんなの最終決戦前の決意表明後だと思ってください。
目が覚めたから、むくりと起きあがった。
ぼうっとする意識の中で、カリカリと鉛筆の進む音だけが響いているのに気づいた。
目の端で、微かな光を見つける。ごしごしと目を擦って何とか目を覚ます。
光の方に目を移すと、机に向かっている自分の弟の背中が見えた。カリカリカリ、ひたすらに鉛筆の音だけが静寂を遮る。それほど熱中しているのだろうか、ヒューバートはこちらが起きた事に気付いていないようだ。
音を立てずに、ベッドから降りる。隣のベッドを見ても、寝ていた形跡がなかった。今は真夜中で、しかも明日は最終決戦だというのに、大丈夫なのだろうかと、アスベルは感じた。
忍び足でヒューバートの背中に近付く。相変わらずこちらを振り向く気配はない。
そっと後ろから手元を覗く。白い紙に、何かを描いているようだ。暗くてよく見えなかった。
「何を描いているんだ?」
「っ!!」
声をかけると、ヒューバートは飛び上がるんじゃないかというくらい肩をびくりと震わせ、ばっと勢いよく後ろを振り向く。その様子に、うっかりアスベルもビビってしまった。
「っ兄さん…いつからそこに……?!」
「いや、ついさっきだけど…、本当に気付いてなかったのか?」
そう聞くと、ぐっと詰まったような顔をして、こくりと小さく頷く。素直だなぁとアスベルは苦笑して、ヒューバートの手元を再び覗く。
さっきは手に隠されていてわからなかったが、どうやらその絵は模型のようなものだった。
「これは…何だ?」
「…設計図が、父さんの部屋にあったので…僕が作ってしまおうと思ったんです。」
「これからか?」
「いいえ、明日の戦いが終わった後です。」
きっぱりとヒューバートが言う。それは、負ける気はないという彼の強さでもあった。
リチャードという親友と戦わなければならない、ソフィを消させはしない、何としてもラムダを倒さなければならない、と、アスベルは重い荷をいくつも背負っていた。だからこそ、いざという時にアスベルが無理だった場合に、ヒューバートは何とかしようと考えていた。
弟の優しさは身をもって知っている。その気持ちだけで、アスベルは心が軽くなった気分になる。
ふ、と笑った。
「じゃあ、俺も手伝うよ。」
「…兄さんに触られたら、壊れるような気がします。」
「…う、そりゃあ昔はたくさん壊してたけどさ……。」
僕はそれでいつも泣いていました、と、ヒューバートが溜息交じりに言う。その溜息は、決して嫌味なものではなかった。
少し前までは、ずいぶんと嫌われていた。嫌味、説教、あまり話をしてくれないなんてことは、日常茶飯事だった。そんな弟の態度がアスベルは寂しかったが、きっといつか、と、信じていた。
弟が素直になってくれた時は、どれだけ嬉しかっただろう。厳しい事を言うのは自分のためで、慰めてくれたり、褒めてくれたり、弟はいつでも優しかった。
船の模型を壊したときも、泣きじゃくっていた弟は、それでも自分を許してくれた。
だから、弟が自分の隣から居なくなった時、喪失感が半端なかった。優しいあの子はもういないと、考えるだけで泣きたくなった記憶がある。
騎士学校にはいって、大きくなって、一人前になったら、決めていた。
弟を連れてラントに帰りたい、と。
今まさに、自分は離れて行ってしまった弟と、こうやって再び会話をする事が出来ている。再び、同じ家で、同じ部屋で、共に過ごす事が出来ている事、今では当たり前なのに、アスベルは胸がじわりと熱くなるのを感じた。
「明日は早いんですから、兄さんはもう寝た方がいいですよ」という言葉で、アスベルはハッと現実に戻る。ヒューバートはアスベルに背を向け、再び机に向かってペンを握った。
アスベルがヒューバートを後ろから抱きしめたのは、その後だった。
「…………」
「え、ちょ…兄さん?」
驚いたような声を出して、ヒューバートは声をかける。アスベルの返事はない。訝しげに思ったヒューバートは、もう一度「兄さん」と呼ぶ。
ヒューバートの肩に顔を埋めた状態で、ポツリと呟いた。
「………お帰り、ヒューバート。七年振りだよな。お帰り。」
ヒューバートはポカンとしていたが、すぐ横にあるアスベルの頭に手を伸ばす。
頭に温かい感触が置かれる。アスベルは顔を上げない。
「……ただいま、です。」
照れたような声が聞こえた。アスベルの腕の力が、ぎゅうと強くなった。
「でも、それは貴方も同じですよね。……おかえりなさい、兄さん。」
「……うん、ただいま、ヒューバート。」
ヒューバートの顔が微笑んでいた事を、アスベルは知らない。
――――――――
前から考えてたの、漸く書けて満足。
理想のアスヒュ。
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