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無題
デュエルアカデミアの岩山で化石を掘っていた時
あの恐竜が大好きな彼が近付いて来て、何をしているのかと聞かれた。
ハットを被った青年は、化石を発掘しているんだ、そう答えた。
眠っている化石は、自分達が発掘されるのを今か今かと待ち望んでいるから、俺がこの中から出してあげようと思うのさ。そう言って、彼は大きなワニに同意を求めるかのように笑いかけた。
恐竜の彼は、生の恐竜は好きなようだが既に骨だけになった恐竜はあまり好きではないらしいのだが。
ふーん、と暫く青年の作業を目で追っていた。
かつかつ、岩を叩く音が聞こえる。
只管に、かつかつ、かつかつ、たまにガツンと大きい音がする。
たまに青年がふう、と息をつく呼吸以外、彼らの口から零れるものはなかった。青年はただただ化石を掘り出し、恐竜少年はその作業を声も出さずに眺め続けている。
ついでに言うと、ワニが時たま欠伸をするかのように口を大きく開けては閉じ、開けては閉じを繰り返したり。
ふいに少年が立ちあがり、青年の隣に立って岩をペタペタ触り始めた。
その行動が気になり、どうしたんだと声を掛けてみる。
すると、
「ここに居る恐竜さんが、早く出してくれって言ってるザウルス!」
目をキラキラに輝かせて、少年は岩をトントンと叩いた。
筋肉質な見た目に似合わず無邪気な行動を起こす少年に、青年は笑いを零した。早く出してやろうな、そう言って、今まで自分が掘ってきた部分は後回し、少年の言う岩をこつこつと掘り始める。
恐竜のこととなると、彼は本当に純粋だ。
隣の少年と話しながら、青年はそう思った。
いつの間にか日は落ち始めて、地面は光が無いと若干周りが見えないというくらいには暗く染まってきた。
それでも青年は掘る事を止めず、未だにかつかつ、かつかつと音を響かせている。
がつん、と強く叩いたら、ぽろりと何かが落ちてきた。
掘っていた化石の一部であろう、小さい骨が落ちていた。
細長くて小さいそれは、腕から指にかけた部分かなぁと想像しながら角度を変えて何度も観察する。
隣からの熱い視線に気づいたのは、その時だ。
生の恐竜が良いなんて言いながらも、やはり恐竜にならどんなのもにでも反応する。小さい骨を差し出すと、それを大事そうに掌に乗せて、じっとそれだけを見つめる。
「何の恐竜の骨ザウルス?」
「NO、それは俺にもまだわからないさ」
「だよなぁ」
俺だってわかんないし、そう呟きながら掌の骨をくるくると回す。
「良かったら、それはダイノボーイにあげよう」
「え、ほんとドン?」
「youがいなかったら、そいつはExcavationできなかったからね」
「そうかぁ……でも、ほんとに良いザウルス?」
「ああ、そいつもyouの所に行きたがっているようだし、ついでに俺とのThe first共同作業の記念にも、な」
こんな小さな骨でも、彼はにっこりと笑って喜んでくれた。
それが嬉しくて、青年もにこりと笑った。
――――――――
ジムと剣山には本当に仲良くしてもらいたいです。
お前らお似合いだよ!(コンビ的な意味で
ところで剣山に『少年』という表現は間違っているだろうか。でも『青年』でもピンとこないのだよ…