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2026年06月13日
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無題
2010年10月21日
学校の校門で、居残り授業をさせられている城之内を待っていた遊戯は、きっと他校の生徒だろう不良たちに捕まり、俗にいうカツアゲをされてしまっていた。
怖いけどなけなしの金をやすやすとあげる訳にもいかず、いやいやと首を振り続けていたら殴られた。
不良たち相手なら殴られる事は目に見えていた。正直三人からなんて逃げられる気がしなかったし、だからと言って殴られるなんてまっぴらごめんだったのだけど、確実に腕力や威圧ではあちらの方が格段に上で、小柄で見るからに弱そうな遊戯では抵抗したところで無駄だった。
何でもいいから金目のものを出せと言われて、それでも遊戯は首を縦に振らない。
奴らの目に触れないように、大切なパズルを腕で庇う。これだけは持って行かれないようにと、ぎゅっと力強く抱きしめた。
襟首を掴まれて、リュックを漁り始める不良を少し霞む視界でぼんやりと見つめていた。殴られた頬がひりひりと痛む。やめてと言いたかったけれど、また殴られるのが怖かった。
腕に抱いていた千年パズルが、きらりと不思議な光を放った。
「おいてめぇらなにしてやがるッ!!」
不良の一人が振り返るや否や、その顔に真っ直ぐ飛んできた足蹴りがクリーンヒットした。倒れる仲間を見て、遊戯を掴んでいた不良は唖然とする。
金髪を靡かせて、人一人を睨み殺せそうな鋭い瞳に遊戯と同じ蒼い学ランを着た、見間違えるはずが無い友人の姿に、ほんの少しだけ涙が出そうになった。
「…城之内くん!」
遊戯が名前を呼んだすぐ後に、不良の一人の、体格が異様に良い男が城之内に殴りかかろうと腕を振るい上げ、しかし彼は難なくそれをひょいとかわすと、目の前の男の太った腹に拳を叩きこむ。
怯んだ隙に、今度は顔面に一発。男は勢いよく吹っ飛んで、先程の不良の隣に転がった。
遊戯を掴む手が離される。どさりと地面に尻餅をついた遊戯が見たのは、さっきまで自分を掴んでいた不良が、今度は自分の友人に絞められている光景だった。
掴まれている襟首が、ぎりと音を立てて絞まる。恐怖を顔に刻み込んでいた不良に向けて、城之内は怒りに目を燃やしながら口を開いた。
「てめぇ、今度オレのダチに手ェ出したらこんなんじゃすまねーと思え」
拳を顔にめり込ませ、相手が気絶したのを確認してから城之内は遊戯に駆け寄った。
先程のパズルの不思議な光は、既に完全に消えていた。
「遊戯!お前大丈夫かよ?!怪我してんじゃねーか!」
「うん、平気だよこれくらい。城之内くんが来てくれたから、これで済んだんだしね」
喧嘩中の目付きとは打って変わって、心配そうに眉根を寄せながら遊戯の前にしゃがみ込む友人。
そんな友人の優しさを嬉しく思いながら、にこりと笑った。
すると目の前の彼は「……ごめんな」と呟いた。何故謝られたのかがわからなくて、「城之内くんは何も悪くないよ」と手を振る。それでも、彼はふるふると首を振った。
「オレ、お前の友達なのにお前のこと全然守ってやれなくてさ…。なんか、悔しいなっつーか…」
「そんなこと無いよ!城之内くんは、たった今ボクを助けに来てくれたじゃない」
守ってもらってないだなんて、とんだ勘違いだ。自分は、この強くて優しい友人に助けてもらってばかりいるというのに。
城之内は遊戯を見つめて、「サンキュ」と笑った。「でも今度は、ちゃんと守ってやっから。」彼の力強い笑顔と言葉が、遊戯にとってどれだけ大きなものなのか、ちょっと照れくさくて本人は言えない。
お互いにありがとうと言葉を交わして、隣に並んで歩き始める。
「歩けるか?おんぶしてやろうか?」
「大丈夫だよ!ボクだってそんなに貧弱じゃないんだから!」
「ほんとかよ~。」
ふと目に留まったのは、遊戯の首にぶら下がっている金色のパズル。
「お前、よくそれ取られなかったなぁ」
「あ、これは頑張って守ったんだよ!」
すげぇじゃん、そう言って城之内の指がパズルに触れる。
その瞬間に
バチッ!!
「いっづ!!」鋭い音がしたのと、城之内が短く悲鳴を上げてパズルから指を遠のけたのはほぼ同時で、それに反応して遊戯も小さく「ひぇっ!」と声を上げてしまった。
少しの間、沈黙が流れる。
一瞬何が起こったのか把握するのが遅れたが、手をぶんぶんと振りながら城之内はふはーと息をつく。
「びっくりしたー…、静電気か?」
「ボクもびっくりした…。静電気なんて初めてだったから」
どうしたんだろう?そう感じながら指でペタペタと触ってみるが、もう反応はない。「ま、そんなこともあるだろ」という城之内の言葉で納得して、二人は夕焼で赤く染まる空の下、色々な話をして笑って歩き進んだ。
「ごめんな城之内くん。」
「オレも、もう一人のオレの事を守りたかったから。」
「ちょっとしたヤキモチってやつだぜ。」
「これくらいは、許してくれよ。」
――――――――
魔王様だって相棒の事大好きだぜ!
怖いけどなけなしの金をやすやすとあげる訳にもいかず、いやいやと首を振り続けていたら殴られた。
不良たち相手なら殴られる事は目に見えていた。正直三人からなんて逃げられる気がしなかったし、だからと言って殴られるなんてまっぴらごめんだったのだけど、確実に腕力や威圧ではあちらの方が格段に上で、小柄で見るからに弱そうな遊戯では抵抗したところで無駄だった。
何でもいいから金目のものを出せと言われて、それでも遊戯は首を縦に振らない。
奴らの目に触れないように、大切なパズルを腕で庇う。これだけは持って行かれないようにと、ぎゅっと力強く抱きしめた。
襟首を掴まれて、リュックを漁り始める不良を少し霞む視界でぼんやりと見つめていた。殴られた頬がひりひりと痛む。やめてと言いたかったけれど、また殴られるのが怖かった。
腕に抱いていた千年パズルが、きらりと不思議な光を放った。
「おいてめぇらなにしてやがるッ!!」
不良の一人が振り返るや否や、その顔に真っ直ぐ飛んできた足蹴りがクリーンヒットした。倒れる仲間を見て、遊戯を掴んでいた不良は唖然とする。
金髪を靡かせて、人一人を睨み殺せそうな鋭い瞳に遊戯と同じ蒼い学ランを着た、見間違えるはずが無い友人の姿に、ほんの少しだけ涙が出そうになった。
「…城之内くん!」
遊戯が名前を呼んだすぐ後に、不良の一人の、体格が異様に良い男が城之内に殴りかかろうと腕を振るい上げ、しかし彼は難なくそれをひょいとかわすと、目の前の男の太った腹に拳を叩きこむ。
怯んだ隙に、今度は顔面に一発。男は勢いよく吹っ飛んで、先程の不良の隣に転がった。
遊戯を掴む手が離される。どさりと地面に尻餅をついた遊戯が見たのは、さっきまで自分を掴んでいた不良が、今度は自分の友人に絞められている光景だった。
掴まれている襟首が、ぎりと音を立てて絞まる。恐怖を顔に刻み込んでいた不良に向けて、城之内は怒りに目を燃やしながら口を開いた。
「てめぇ、今度オレのダチに手ェ出したらこんなんじゃすまねーと思え」
拳を顔にめり込ませ、相手が気絶したのを確認してから城之内は遊戯に駆け寄った。
先程のパズルの不思議な光は、既に完全に消えていた。
「遊戯!お前大丈夫かよ?!怪我してんじゃねーか!」
「うん、平気だよこれくらい。城之内くんが来てくれたから、これで済んだんだしね」
喧嘩中の目付きとは打って変わって、心配そうに眉根を寄せながら遊戯の前にしゃがみ込む友人。
そんな友人の優しさを嬉しく思いながら、にこりと笑った。
すると目の前の彼は「……ごめんな」と呟いた。何故謝られたのかがわからなくて、「城之内くんは何も悪くないよ」と手を振る。それでも、彼はふるふると首を振った。
「オレ、お前の友達なのにお前のこと全然守ってやれなくてさ…。なんか、悔しいなっつーか…」
「そんなこと無いよ!城之内くんは、たった今ボクを助けに来てくれたじゃない」
守ってもらってないだなんて、とんだ勘違いだ。自分は、この強くて優しい友人に助けてもらってばかりいるというのに。
城之内は遊戯を見つめて、「サンキュ」と笑った。「でも今度は、ちゃんと守ってやっから。」彼の力強い笑顔と言葉が、遊戯にとってどれだけ大きなものなのか、ちょっと照れくさくて本人は言えない。
お互いにありがとうと言葉を交わして、隣に並んで歩き始める。
「歩けるか?おんぶしてやろうか?」
「大丈夫だよ!ボクだってそんなに貧弱じゃないんだから!」
「ほんとかよ~。」
ふと目に留まったのは、遊戯の首にぶら下がっている金色のパズル。
「お前、よくそれ取られなかったなぁ」
「あ、これは頑張って守ったんだよ!」
すげぇじゃん、そう言って城之内の指がパズルに触れる。
その瞬間に
バチッ!!
「いっづ!!」鋭い音がしたのと、城之内が短く悲鳴を上げてパズルから指を遠のけたのはほぼ同時で、それに反応して遊戯も小さく「ひぇっ!」と声を上げてしまった。
少しの間、沈黙が流れる。
一瞬何が起こったのか把握するのが遅れたが、手をぶんぶんと振りながら城之内はふはーと息をつく。
「びっくりしたー…、静電気か?」
「ボクもびっくりした…。静電気なんて初めてだったから」
どうしたんだろう?そう感じながら指でペタペタと触ってみるが、もう反応はない。「ま、そんなこともあるだろ」という城之内の言葉で納得して、二人は夕焼で赤く染まる空の下、色々な話をして笑って歩き進んだ。
「ごめんな城之内くん。」
「オレも、もう一人のオレの事を守りたかったから。」
「ちょっとしたヤキモチってやつだぜ。」
「これくらいは、許してくれよ。」
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魔王様だって相棒の事大好きだぜ!
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