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2026年06月13日
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俺の愛しい人

2009年09月21日
スコーンをたくさん作りすぎたから、あいつにも分けてやろうと思った。
別に会いたかったわけじゃない。本当だ。
………本当だ。

俺から直々に来てやったのに、あのメタボ野郎は気持ち良さそうに昼寝をしていた。
テーブルの上には、すげぇ色のお菓子が何個か並べてある。

「…ダイエットしてたんじゃねーのかよ…。」

食っちゃ寝食っちゃ寝してるから太るんだっつーの。学習能力がねぇのかこいつは。俺の弟なのに。というか俺の育て方が悪かったのか?
ともかく、せっかく来たのにこいつが寝てるんじゃ意味がない。さっさと起こしてやろう。
…………と思ったけど。

この野郎、ほんとに気持ちよさそうに寝てやがる。
……俺には起こせない。別にそれはこいつを起こすのが可哀想なだけで、寝顔が可愛いからとかそういうのではない。断じて。
よし、寝てるのなら今のうちにいろいろ悪戯してやろう。こんなチャンス二度とない。

………こいつ、意外と髪の毛がさらさらだ。俺はちんちくりんなのに(自分で言ってて悲しくなる)…。髪がさらさら、浮かんできたのはムカつくワイン野郎。いやいや違う、あいつとこいつは何も関係無い。こいつは俺の弟だからな。ワイン野郎と似てるところなんて絶対ない。絶対。
この金髪加減は明らかに俺似だ。うん、間違いない。

(寝てれば、昔みたいに可愛いのに…。天使みたいじゃねーか…。)

起きてる時のこいつを思い出す。ムカつく思い出ばっか………
……あれ?今そんなに可愛くないっけ?
今だって、昔と変わらず可愛いじゃねーか?
頬をつついてみる。柔らかい。少しつねってみる。流石に「…う~…」と呻いた。
無意識に、笑いが零れた。可愛いなぁ、と思った。

「……何で独立したんだよ……。」

ぽつりと、頭に浮かんだことを口に出す。
そのことを考えると、後悔ばかりが押し寄せてくる。無性に我慢できなくなって、こいつの髪をわしゃわしゃと掻き回した。
起きて欲しかったのかもしれない。
しかし奴は起きる気配を見せず、すやすやと夢の中。呆れた。

「……無駄か。」

腕に付けた時計を見てみる。ここにきてそう時間は経っていないが、俺も割と忙しい。
しょうがないから、持って来てやったスコーンを冷蔵庫にしまってやることにした。
俺って本当に面倒見がいいな。

とりあえず、こいつに毛布をかけてやって帰ろう。
こいつと話したいこともあったけど、寝てるんじゃしょうがないし。起こすのもあれだし。
さらさらした金髪が、少し名残惜しかったけど。
最後に、その金髪に。

「おやすみ、俺の愛しいアルフレッド。」


――――――――

なんか妙にアーサーが偉そうなのはあれです、俺のアーサーだからです。
最後の方でしかアーサーが名前呼んでないのは仕様です。
最後はアルの髪にちゅーしたんです。分かりにくいけど。
楽しかった!
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