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2026年06月13日
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貴方だけが知っている
2010年01月11日
妄想万歳^^
言い合いをしているリッドとファラを見つけた。
何故言い合っているのかなんて、ちょうどよくその場を通りかかっただけのキールが知る筈もない。
「何だよ、教えてくれたっていいだろ!減るもんじゃねーし!」
「言わない!絶対言わない!!女の子の秘密に首を突っ込まないでよ!」
「俺の隠し事にはいっつも首突っ込んでくる癖に…。」
「とにかくっ!リッドには言えないの!リッドには関係ない事でしょ!」
それを聞くと、リッドは眉を顰める。不機嫌そうな顔になってファラを睨んだ後に、ふっと息をついた。
「……分かったよ、もうきかねぇ。俺に関係ない事ならな。」
リッドはファラに背を向ける。その後ろにたまたまいたキールと目が合うも、すぐに逸らしてどこかへ行ってしまった。バタンと扉が閉まる音から、外に出たのだけは分かった。
しんと静まり返った部屋で、ファラの安堵のような困ったような溜息だけが響いた。その場に座り込む。
「…なによぅ、勝手に不機嫌になっちゃってさ…。デリカシー無さ過ぎ……。」
ポツリと呟く。リッドとケンカをして、すっかり小さくなってしまったファラに、キールが声を掛けた。
顔を上げてキールを見たファラは、眉が下がり気味で、悲しそうな顔をしていた。この様子からは、昔、二人の男を従えていたガキ大将には見えなく、本当にただの可愛らしい少女だ。
リッドとファラは、たまにケンカ、というか言い合いはしている。しかし最終的には必ずリッドが折れる。逆に言えば、リッドが折れなかったことなんてない。無駄な争いが面倒くさいのか、それともただ単にファラに弱いのか、別にどちらでもいいのだが、だからこそ今回の事は珍しい。ただの言い合いでリッドがここまで感情的になることなんて無いのだ。
とりあえず、キールはファラを立たせてやる。近くにあった椅子をテーブルに寄せて、向かい合うようにして座る。
「で?何で急にケンカなんてしてるんだ?」
「…………。」
言い難そうに、しかし何とかファラは口を開く。
水の大晶霊・ウンディーネが、何処からともなく手紙を持ってきた。読み上げる、と言われたから、リッドとファラは大人しく聞いていた。しかし、どうやらその手紙はファラが書いたものらしく、おそらく想像上?のお友達に話しかけている手紙だった。昔の恥ずかしい文章を必死に隠そうとしていて、リッドがその事についてファラをからかっていた。
が、最後の文章が、リッドの態度を一変させた。こんな内容だった。
『私、大きくなったら…………の、お嫁さんになる事なの。』
肝心の名前が聞こえず、ファラは安心したようだったが、リッドはもどかしそうにファラに名前をずっと問い詰めめ続けていて、最初に戻る。
「…キール、覚えてる?私、昔は、リッドに言えない事は全部キールに話してたんだ。」
「うん、覚えてるよ。僕達は知ってて、リッドが自分だけ知らないってわかった時、すごい拗ねてたな。」
「ふふ、そうだね。」
懐かしそうに目を細めながら、ファラは笑う。いつの間に、こんなに女の子っぽくなったんだろうと、キールはファラを見ながら思っていた。キールの記憶の中のファラは、わがままでガキ大将で、人の話を聞かずに突っ込んで行って、しかし強くて優しくて。
今思ってみれば、女の子らしい一面もたくさんあったと思う。花が好きだったとか、意外と泣き虫だとか(昔の自分までではないが)、……ああ、そういえば。
「昔、ファラは『誰にも言うな』って念を押して、僕に教えてくれた事がある。」
「え…?そんなこと、あったっけ?」
「覚えてないか?さっきの手紙の件で出ただろ。『大きくなったら…』ってやつだ。」
ファラは驚いたような表情をした後、必死に記憶を探るように考え込む。その話は、自分の一番恥ずかしい記憶として奥に封印してあるのかもしれない、と言うほど思い出せなかった。
「…私、キールに何を教えちゃったの?」
「そりゃ、誰のお嫁さんになるかってことだよ。僕はまだ覚えてる。」
言おうか?と、キールが言うと、ファラは顔を真っ赤にして「いらない!」と叫んで、思い切り立ったせいで椅子が盛大に倒れる。だがそんな事はお構いなしに、ファラは一気に部屋を出ていった。
途中、戻ってきて「話、聞いてくれてありがと!」とキールに向かって言うと、再びバタバタと階段を下りる大きな音が聞こえてきて、やがて止まった。
まさか自分がこんな風にファラをからかう日がやってこようとは、と、キールは少し自分の成長を嬉しく思う。
それと同時に、昔の思い出がどんどん鮮明に浮かび上がってきて、凹んでもきた。
(…僕だけに話してくれるから、ほんの少しだけ、期待してた。)
キールは静かに目をつぶる。あの時の光景が蘇る。
ラシュアンの近くに、小さな花畑があった。
『キール、このことはぜったいにだれにも話しちゃだめだからね!』
『う、うん…。いいけど…なぁに?』
『わたしね、しょうらいのユメ、決まったの。』
『へえぇ。よかったね。どんなユメ?』
『うん、あのね……。』
『わたし、大きくなったら、リッドのおよめさんになるんだ!』
――――――――
という事で盛大に妄想した末のオチが見える話でした。
え、だってリッド以外に誰のお嫁さんになるのさ?
リッドはもちろん小さい頃からファラ一筋だよね!!
リファラ前提のキルファラでもある。キルファラも好き!
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