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十代とヨハン
見ると、真っ赤な上着が眼に入った。
あれは十代だ、そう確信した。
そもそも、十代以外、レッドの上着を着ている人間を知らない。たくさん居るのだけど、それは少しあいさつする程度の人々で、毎日のように話をしているレッドの上着は十代だけだ。
レッド=十代、という認識しかしていないだけだが。
「じゅうだーい!」
下から声をかけると、こちらに目を向ける。十代がにこりと笑ってきたから、ヨハンもにこりと返す。大きく手を振ると、十代も大きく振り返す。
まるで鏡のように、同じ動きをする二人だ。
「ヨハンー!なにしてんだー?」
「暇だから散歩!今そっち行くから待ってろよー!」
おー!という十代の声に合わせて、ヨハンは方向を変え、走る。
二十秒経ったかどうかのところで、ヨハンが笑顔で十代に走り寄ってきた。息を切らせて、それでも笑顔を浮かべながら。
「ヨハン、来るの速いなぁ。」
「久々に坂走ったぜ。あー疲れたぁ。」
十代の隣に、仰向けに寝転ぶ。それを見て、十代も寝転んだ。
曇りのない青空と、澄んだ風が気持ちいい。このまま眠ってしまいそうな感覚に陥る。
二人は、同時に欠伸をした。
「眠いなぁー。」
「確かになぁ。」
「どっちが先に寝るか競争するか?」
「それ、乗った。」
寝転んだまま、顔を見合せて笑い合う。
罰ゲームを何にするかとか、俺今なら十秒で寝れるとか、くだらない話なのに、飽きがこない。
「じゃあ、いくぞー。」
「おー。」
「よーい……」
「「スタート!」」
――――――――
十代とヨハンのコンビがほのぼので可愛すぎる。